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最新HIPHOPレビュー #30 「FARMHOUSE / 靴下 feat. kojikoji」

『日刊DiGG』30回目となる今回は、靴下の歌を紹介します。靴下って!と突っ込んだ人はいませんか?
いやいや、これがポップでおしゃれで、ちょっぴり切ない歌なんです。

|FARMHOUSE / 靴下 feat. kojikoji(Prod. pieper beats)|

2021/01/25 公開

'20年12月11日(金)、東京・LIQUIDROOMにてワンマンLiveを成功させたSUSHIBOYS 。メンバーであるFARMHOUSEは、2018年に発表したEP『PEDAL』以来となるソロ作品「靴下」を発表した。

靴下と聞いてどんな曲になるのか想像できなかったが、甘酸っぱいポップな曲に仕上がっているから驚きだ。空音との共作「Hug」を大ヒットさせ、アコースティックギターでHIPHOPを弾き語りをする kojikoji が客演していて、ファンシーさに拍車がかかっている。

誰しも次のような経験をしたことがあるだろう。

「あれ?靴下1足しかない」
洗濯機の後ろをのぞくも見つからない。まっ、いっか!なんて忘れた頃、いつもと違う引き出しから一足だけの靴下が見つかる なんてことが。

そんなエピソードを韻を踏みながらHOOKにしている。

「いつの間にかなくなった片方の靴下
 隣に君がいなくても明日は来るしな」


君との距離・時間が空いたことで感じるようになった違和感が、見つかったはずの靴下を通して表現されている。澄んだ清涼感があって、可愛らしくて、どこかに飛んでいきそうな kojikoji の歌声が、恋の終わりを感じさせる。

この切ないスパイスを加えることで、聴き終えた後も2人がどうなったか考えてしまう。やっぱり気になって再びプレイボタンを押してしまう名曲。


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▼DISK GARAGE発!ライブ・エンタメWEBマガジンより、ライブレポート


▼さらに深掘り

|YMG / Go Crazy feat. WILYWNKA、FARMHOUSE & 唾奇|

AK-69、KOHH、ZEEBRAなど大物ラッパーと共作するビートメーカーYMG の楽曲に、FARMHOUSEが参加した'18年発表の作品。

“夢中になる”をテーマにラップへの正直な心情をつづった歌詞が胸を打つ。リリックに書かれたことが嘘じゃないことは、スキルが証明している。

「自分に自信がないから
 好きだけど趣味だってずっと逃げてた
 自分に正直になれてた時には
 365日 毎日狂ったようにラップしてた」



HIPHOPを広めたい一心で執筆しています。とは言え、たまにこれを続ける意味があるのかと虚無感に襲われます。 このまま頑張れ!と思われた方、コーヒー1杯おごる感じでサポートお願いします。自信をつけさせて下さい。