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『ドロッセルマイヤーさんのなぜなぜ?気分』の詳しい遊び方

新作『ドロッセルマイヤーさんのなぜなぜ?気分』はとてもシンプルなゲームで、商品内に書かれた遊び方の説明はたったこれだけです。

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たったこれだけで遊べる超シンプルなゲームではあるんですが、今までにない新しい遊びでもあるので「より面白く遊べるコツ」「こんな場合どうすればいいの?」を6つのポイントにわけて解説しようと思います。(ちなみに『なぜなぜ?気分』の4ページには「もっと詳しい遊び方」というQRコードがありますが、そこから飛ぶ先がこの記事です。)

あわせてプレイ動画も見ていただくと、楽しみ方がイメージしやすいです!

『なぜなぜ?気分』の遊び方6つのポイント

【その①】まずはとにかく質問しよう!

『なぜなぜ?気分』は「質問力」が重要なゲームです。YES/NOで答えられる形式の質問なら何でもサイコロから答えがハッキリ返ってきますので、なんでもかんでも質問すればするほどゲームが進行していきます。例えば「ある女が教会で懺悔した。彼女の夫は首のない死体で発見された。なぜだろう?」という謎が出たとします。まずは「夫の死は他殺ですか?」とか聞いてみたくなりますね。サイコロで「NO」と答えが出ました。「では自殺ですか?」これも「NO」でした。となると、残りは事故死か病死ということになりそうです。「夫の死の責任は彼女にありますか?」サイコロは「YES」。なるほど、それならその責任を悔いて懺悔をするのは納得がいきます。しかし事故死か病死で首が無くなるとはどういった状況なのか?ここはアイディアが必要です。「交通事故ですか?」「NO」「家の中での事故ですか?」「YES」家の中で首が無くなるような事故っていったいなんだ…!?こんな感じでゲームが進んでいきます。ちなみにここまでの流れは実際に僕が体験したゲームの例ですが、最終的にたどり着いた答えは「奥さんが拾って育てた虎が成長して旦那さんの首を食べた。」という衝撃の事実でした。なんという悲劇…!

【その②】自由な発想を解き放とう!

その①では比較的まともなロジックの積み重ねで答えを導いていきましたが、このゲームはそれだけではありません。むしろ文脈を超越した自由な発想にこそ『なぜなぜ?気分』の真価が発揮されたりもします。例えば①の例の「ある女が~」という漠然とした問いに対して、唐突に「彼女は松任谷由実ですか?」と質問することもできます。これが「YES」となると謎は一気に日本芸能界を揺るがす事件となりますし、彼女の夫は松任谷正隆ということになります。ユーミンならばこういう方法で夫を消すことが可能なのではないか?というように発想が広がったり、逆にこういう余計な情報によって推理が暗礁に乗り上げたりもします。このゲームは勝ち負けが目的ではありませんから、あえて自らの首を絞めるような「厄介なディテール」を加えていくことも、ゲームの楽しみ方のひとつになるでしょう。『なぜなぜ?気分』はみんなで奇妙な物語を作り出す、ストーリーテリング協力ゲームでもあるのです!

【その③】「あえて質問しない」高等テクニックも駆使しよう!

②のようにカオスな物語を楽しむ姿勢に対して、逆に「あえて明言を避ける」ことで不都合な事実を確定しない、という高等テクもあります。例えば死体発見の謎だったらまず最初に死因を他殺、自殺、事故死、病死あたりから確定しておきたくなりますが、これをあえて質問せずにゲームを進めることで幅広い可能性をキープしたまま推理を進めることが可能になります。まあ結局はいずれ答えを出してサイコロにお伺いを立てないといけないので同じといえば同じですが、「うかつな質問を避ける」というテクニックがあることを覚えておきましょう。あまりそこを気にしすぎると推理が停滞するので初心者にはオススメしませんが、このゲームにおいてはとにかく「質問することで事実を確定できる」「質問しなければそのぶん可能性が残される」ということを覚えておきましょう。

【その④】矛盾はアイディアで無理やり解消しよう!

推理が進んでいく中で「あっわかった!事件の真相はこういうことなのでは?」という、いかにも説得力のある仮説が成立することがあります。そんなときは「…ということですか?」とサイコロに質問してみましょう。これで「YES」が出れば事件解決!スッキリと次の謎に取り掛かることができますが、逆に「NO」が出た場合はむしろそこからが踏ん張りどころです。なにせ会心の推理が否定されてしまった状況なのでみんな頭を抱えると思いますが、意外とそんな時こそ画期的なアイディアが出るもの。「実は事件現場は宇宙なのでは?」「被害者は人間ではなかったのでは?」「この男は時間をループしているのでは?」…etc.『なぜなぜ?気分』の時空ではどんなことも起こります。イマジネーションと屁理屈と力技を駆使して、どうにか事件を解決に導きましょう。

【その⑤】終わりどころはみんなで決めよう!

このゲームは「プレイヤーみんなが納得いったら事件解決」というルールですが、もちろん「納得」の基準は人それぞれです。フワッとした結論で納得するフワフワ探偵もいるでしょうし、みんなが納得しても「いや、犯人はわかったがまだ動機がハッキリしていない!」というコダワリ探偵もいるでしょう。そんなときは「謎は解けたけど、最後にもう一つだけ聞かせてもらってもいいかな?」と、推理もののエピローグ(コナン君でいうと最後のメロウな曲がかかる部分)のような感じでサイコロに追加質問をして終わるのも小粋です。

あるいは、あまりにも理不尽な展開に「もう無理!」とあきらめたくなる謎もあると思います。そんなときはわりとアッサリとあきらめて、次の謎に進むのがオススメかもしれません。なにせこのゲームの謎は無限にありますから…(問いの組み合わせは1936種類ですが、サイコロの結果次第でそこからさらにシナリオが分岐していくので実際のところ無限なのです。)

ちなみに、たまに一瞬で答えにたどり着いてしまうような謎もあります。「あるアイドルが結婚を発表した。それを聞いたファン達は風邪をひいて寝込んだ。なぜだろう?」「ショックすぎて体調を崩したんですか?」「YES」「解決してしまった…」こんな時もさっさと次の謎に進みましょう。世の中そんなこともあります。

【その⑥】サイコロかコインか? ※4/9追記

このゲームには「サイコロ用」「コイン用」の2種類のシールがついています。一応オススメは「テンポよく遊びやすい」という意味でサイコロなのですが、いざという時には財布の小銭などでコインの方が手に入りやすかったりもしますし、あとは携帯性とか色んな好みで選んでいただいてOKです。ただ、ひとつだけ補足しておくと、実はこのゲーム、サイコロとコインでは少しだけゲーム性が変わります。なぜかというとサイコロは6面のうち4面が「YES」で2面が「NO」、コインは当然1面ずつ「YES」「NO」があるので、確率が変わるわけですね。コインで「犯人は人間ですか?」と聞くのと「犯人は人間以外ですか?」と聞くのは同じ事ですが、サイコロでは二つの質問の意味が変わります。つまり質問の角度によって結果にバイアスをかけることができるということですね。なので制作サイドとしてはサイコロの方が少しだけゲーム性が高いと思ってまして、実際のところプレイ感は結構変わります。また逆に、コインの方が仮説が否定される確率が上がりますがその分「過酷さが面白い」という側面もあって、ギャンブルorバカゲー的な盛り上がり度ではコインの方が上かなと思います。そのあたりも含めて、好みで選んでみてください。

ではでは、名探偵(気分)の皆さん!健闘を祈ります。

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