自画自賛

とても恥ずかしいことがあった。

学部学生が添削してほしいと言って文章を持ってきたので目を通した。
なぜだか文章がスラスラ頭に入ってくる。
そこで私は一言。
「話が簡潔にまとめられていて、文章の構成も読みやすい、とても良い文章だ。」

学生からの反応が薄かったので、不思議に思いさらにこう付け加えた。
「文章を書くのが得意なのですか？それとも誰か先輩に添削してもらったのですか？」

そしたら学生が気まずそうに口を開いた。
「これ、先生の文章のコピペです…。」
「〇〇学会に出していた要旨の序論をそのままコピーしました…。」

散々褒めちぎった後にこれは恥ずかしすぎる。

実際、思い返してみると確かに私が書いた文章だ。
かなり前に出していたものだったのですぐには気付けなかった。

本来、コピペはあってはならないことなので、再発しないよう強く指導しなければならない。

しかし恥ずかしさのあまり思考が停止し、人の文章は丸々コピーしてはいけないこと、人の文章を引用したらその情報を参照することなどをやんわり教えた。

こんなことはもう二度と引き起こしたくないと心に誓った。