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協生農法の野人ムーさんと茶野人さんに初対面!鳥取YAJIN畑の報告

ずっと心残りがありました。
『腸と森の「土」を育てる〜微生物が健康にする人と健康』(光文社新書)では、SONYコンピューターサイエンス研究所の舩橋真俊さん(通称:原人)に取材させて頂きつつ、研究圃場をみせて頂いたり、指導して頂いてガイナーレ鳥取のYAJINスタジアム横に圃場を開いたエピソードを書きました。
しかし、協生農法の生みの親は、通称・野人
書籍の注釈にもある桜自然塾の主催である野人・ムーさんこと、大塚隆さんなのです。
コロナ禍に出版前に結局、伊勢の野人さんのところには足を運ぶ事ができずに、出版後にお手紙と共に書籍だけお送りしていました。
野人・ムーさんに、サッカーの野人・岡野さんのYAJINを冠するガイナーレ鳥取のYAJINスタジアム横で圃場を開いたことを直接報告したい!と熱望していたところ、共通の友人であるエディブルスクールヤードのAkkoさんにご紹介頂き、ようやく野人面談が叶いました!
ムー茶を作る茶野人こと、中村さんにもお会いできて、完全無農薬自然栽培の茶畑を見せて頂きました。

茶野人・中村さん/桐村/野人・ムーさん/エディブルAkkoさん

野人・ムーさんは、協生農法界隈ではカリスマ的存在で、人気ブログ野人エッセイすで、野人としての身体性と観察と物理による協生理論を発信しておられます。(この日の記事
やや(いや、かなり!?)強面な印象で、周りからも「里紗さんの評価はどっちだろう、、」と言われていたのでかなりビクビクしながら伺ったのですが、、、、!

野人・ムーさんとの邂逅

なんのなんの!
愛とユーモア溢れ、常識に惑わされない本質論者で、現代人が全く失っている身体性を子供の頃から恐ろしく発揮する天然の素晴らしい野人でした!
協生理論は、人類野人化計画なのだと心得ました。
帰納法では辿り着かない本質を言い切る、実にカッコ良い野人の生き様に痺れました。

「病気は医者が治すもんじゃない!」という野人さんに激しくうなづき。
「あんた医者かい!」と驚かれつつ、意見が一致して、合意!
しかし、野人さんが見えている世界はまだまだ見えないので、これから伊勢に通わねばなりません。是非ご一緒しましょう。

お師匠!
野人さんの拠点・ゴーリキマリンビレッジの畑
ブルーベリー
野菜種の葡萄

そして、書籍紹介した協生農法によるお茶を作っておられる茶野人こと・中村さんの茶畑にも連れて行って頂きました。

(注)乗ってるだけで走ってはいませんので!

完全無農薬無肥料の茶畑は、茶よりも大きくツユクサが伸びています。

茶の木はツバキ科ツバキ(カメリア)属の植物で、学名Camellia sinensis(カメリア シネンシス)。
常緑樹である茶の木の上の方の新芽だけを積んで茶に加工します。

上の方の薄緑の茶葉のみを積む

通常、ほとんどの茶は、”やぶきた”という品種で、美味しいものの農薬や化学肥料を使わないとなかなか生産できないもの。
本来は、どんどんと交雑していくので在来種の茶は品種が混ざっていきますが、一般的な茶は刺し木をして品種を保っているそうです。
茶野人・中村さんの地域では、先代の頃から茶栽培に大量に使う農薬や化学肥料のために地下水が汚染して、農家で相談の上で多くの農家が有機栽培に移行したというエリア。
ほとんどが慣行栽培のエリアと違って、それ以外の農法に対して比較的寛容なエリアであるようです。

左は茶野人さんの茶畑、右は慣行農法の茶畑

茶の加工には、大変な手間隙がかかります。
現代のような急須で緑茶を入れるという文化はどうやらごく最近できた作法で、それ以前には各地に様々な在来のお茶スタイルがあって、かなり自由に加工されており、発酵しているものもあれば、炒るものもあればと、多様なものだったようです。
でも、現在の急須で入れるための緑茶葉の等級付はかなり厳格で加工にもかなりの手間隙がかかるようです。
茶は、栽培から製造までを農家が一手に担うものの、かなりの手間隙がかかるため、担い手が減り、集落の加工場を茶野人さんが買い取って管理しておられます。

茶を揉む機械も何段階もある
茶のタンクを経て袋詰めされる
茶に巻きつく蔓も全てコツコツ手作業で摘む。「一人で集中できる時間は楽しい」と茶野人さん。

やぶきたの単一栽培でない在来種化した60年以上の茶の木を完全無農薬無化学肥料で作り、さらに加工までという大変な工程を経て、茶野人さんの複雑味のある茶が出来上がります。
当然ながら虫などと多様な共生関係を持つ茶葉は薬理作用が強くなりますし、ナチュールワインや小さな酒蔵の酒のように、ロット毎に味わいも個性も変わる面白さを知れば、窒素肥料を入れて無理にアミノ酸を多く含ませた慣行農法の茶にはもはや戻れないのではないかと思います。

かなりとんがった先達である野人さんと茶野人さんへの手土産に困ったのは想像に固くないと思います。
当然、食べ物は却下。となると、分からなさすぎる!
激しく悩んだ挙句に、東京幻想さんの作品集Ⅱにしました。

東京幻想「作品集Ⅱ」

趣味に合うか、、とビクビクしながらお渡ししたら、「こりゃあいい、文章は読まないが絵はみる、面白い!」と喜んで下さり、ガッツポーズ。
東京幻想さんは、元アニメの背景アーティストで、恐らく温暖化して人類がほぼ(?)滅びた後に動植物に覆われる廃墟の風景を描いておられ、最近、宮下パークの本屋さんで出会って感動したのでした。
廃墟なのに明るく希望があって、更に、人類なのか分からぬものたちの生活も楽しいのです。

全人類野人化計画のために、野人・ムーさんの書籍も購入して帰りました。

サバイバル術と野人さんの洞察の一端を盗むためには「野人の証明」。これは多分、現地でしか購入できないレアモノのはずw
野人の食卓」は、Amazonでも買えます。
一先ず、これを読みながら、知っている世界を疑うところから始めよう。

『腸と森の「土」を育てる〜微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)は引き続き好評発売中です。
全国にお声かけ頂き、ありがとうございます。





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