薬剤性間質性肺炎

漢方薬の副作用をお話しする上で最も有名で、注意が必要な病気が、薬剤性間質性肺炎です。

”咳の悪化、続く熱、だるさ”が、漢方を飲み数日経ってから日に日に悪化する場合、これを疑います。

治療は、

まず漢方の内服をやめる。

その後、必要であれば、ステロイドという薬を内服します。
基本的には、治療可能です。

原因は不明です。

(この副作用を起こすエキス製剤は、黄芩(オウゴン)や、半夏(ハンゲ)、柴胡(サイコ)という成分が入っている製剤が疑われています。しかし、それらが入っていない製剤でも報告があり、アレルギーや、免疫など機序も色々と言われていますが、原因は分かっていないのです。)

どんなエキス製剤でも、3回/日以上、2-3ヵ月の服薬にて起こす可能性のある副作用です。

副作用を起こす頻度は、4人/10万人

とても多くもないですが、ほとんどないとは言えません。

副作用を起こす年齢は、小児では大変まれです。ほとんど報告がありません。

ですが、
”漢方薬は安全である”という神話を覆した有名な副作用であり、

現在も1-2例/年の報告がされています。




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