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上司を「マネジメント」するということ。『現場のドラッガー』より

ドラッガーは一般論と逆に、部下は上司をマネジメントしなさいと説きます。実は、松下幸之助も同じことを言っているのです。

今、読んでいる本が、台風の日の本屋で見つけた、「現場のドラッガー」という新書です。

何点か面白いところがあったのですが、第一弾は、「部下は上司をマネジメントせよ」というところです。

そもそも、マネジメントを、「管理」と訳するのは誤訳らしいです。元来の意味は、「難しい状況や課題に対して取り組むこと」なのだと。

ただ、それでも、「上司をマネジメントする」というのはピンとこない点もあります。そこで、松下幸之助の言葉を借りることにしましょう。

その会社に社長を使う人間が何人いるか、一人もいなかったらその会社はだめです。しかしほんとうに社長を使う人間が、その会社に十人できたら、その会社は無限に発展すると思います。

なるほど、「社長を使う」と「上司をマネジメントする」というのはほぼイコールかもしれません。

実際、現場やお客様のことをつぶさに見ているのは、営業担当や現場担当者であり、ある一定以上の役職者やまして社長に細かいところを聞いたところで、「持ち返って確認する」、もしくは「即やります」としか言いようがないわけです。

そういわせないために、日ごろから、「ここは社長や上司に登場してもらった方がいいな」とか、「これは耳に入れておいた方がいいな」など動かないといけないわけです。これが、「上司をマネジメントする」の心構えでしょう。

AI化が進む中で、業務のブラックボックスが増えていく傾向にあると、こういう気働きができる人間の方が重宝されるのではないかと改めて思います。

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