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言葉にも一手間を

どのライブでもそうだけど、一緒に対バンした方々との会話でよくあるんですが、

「いやあ、よかったですよ!」

「そうすか!?ありがとうございます!」

・・・・という会話をしていないでしょうか。

何か褒められた気になって・・・そう、この「気になる」という部分。

果たして、相手は本当に「よかった」と思っているのでしょうか。

この会話だけだとイマイチ分からないわけです。(会話は字面にすると相手の表情や感情が伝わりづらいので、実際の場面によって伝えたいニュアンスが違うと思いますが)

僕もよく言われました。

「よかったですよ。」

相手によって、それが真実味のある言葉かどうかは変わりますが、僕はこの言葉に対しては、半信半疑です。

「もっと素直になれば良いじゃん!」と言われそうですが、その言葉に甘えて努力をしなくなる自分がいるので、一旦距離を置いて考えてしまう癖があります。

こうした言葉に、調子にのってしまう自分がいるのです。

「いかん、いかん、調子にのるなよ。まだまだ修行が足りないだろうに。」

そう心の中では言い聞かせています。

では、こんな疑心暗鬼な僕が、本当にそう感じてくれたのかという本心をどこで見分けるのかというと・・・・。

それは、具体的であることです。

具体的な感想があれば、僕は100%信用して有り難く受け止めます。

例えば、

「いやあ、今日の演奏良かったよ。ボーカルのメロディラインがさ、俺好みの感じでドキドキしたんよ。」

「とても演奏よかったです!あれオリジナルなんですか?すごくクオリティ高いですね。あの曲のCDとかあったらほしいんですけど、ありますか?」

「かっこよかったです。みんな。MCもおもしろかったし、ここらへんじゃあまりいないようなサウンドでした。なんか新鮮でした。」

ここまで言ってくれれば、自信につながります(笑)。別にお客さんにプレッシャーをかけているわけじゃなくて、感想が具体的であるほど、感動を与えることができたと思っていいんじゃないかと思います。

お客さんは感動してくれると、具体的に言ってくれます。

時には、短い言葉も心に刺さりますが、やぱり、自分の思いを相手に確実に届けたいと思うんです。

料理するのと同じように、ちょっとした一手間でその伝わり方が変わります。

例えば、毎日顔を合わせる職場。

同僚にいくら「自信もてよ!大丈夫!」と声をかけても響きません。

「この前の資料を参考にしてみたんだ。そしたら、効率的に仕事が進んで本当に助かったよ。お前、いい資料作ったよね。また何か作ったら教えてな。」

この具体的な言葉によって、同僚はきっと嬉しく思うはずです。お世辞でも何でもなくて、自分が本当に感じたことを具体的に言ったまでです。

夫婦だったらどうでしょう?

夕食がカレーだったとして、ふつうに「おいしい!」だけでも良い感じかもしれませんが、

「いやあ、なんか本当に毎日おいしいご飯作ってくれてありがとうね。このカレーも絶品だよね。」

少し言葉を補って言うだけでも、相手の心はあったかくなるはずです。

これも、お世辞ではなく、自分の偽らざる思いを具体的な言葉にして言っただけのことなんです。

人間って基本面倒くさがりの生き物で、思いの半分も伝えていないコトって結構あると思うんですよ。

もう半分は、「言わなくても分かるでしょ」みたいにどこかで思っている。

でも、正直な思いほど、しっかり言葉にして伝えたいですよね。

言葉にも一手間をかけて、相手に届けることって大切だと思うんですよね。


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