無くて七癖有って四十八癖というけれど、私にも癖がある。

中学生の時からだから、もう5年間ぐらい続く由緒ある(16歳という人生と相対的に考えると)癖だ。

それはわからないことがあるとその場で調べてしまうこと。

と言ってもなんで空は青いのかとかそういうのではなく、主に言葉に関することが多い。

たとえば「切羽詰まる」という言葉。

切羽ってなんだと思うとすぐ調べてしまう(切羽というのは刀の柄?の上の方の部分で、そこが詰まると刀が抜けなくなって大変という意味らしい)。

この癖は一日に何回か現れてしまうし、人と話しているときによく出現する。

現にこの文章の一行目を書いた時点で、「なんで七癖、四十八癖なんだ。中途半端だな」と思って調べてしまっている。
(「七」は「無くて」の「な」に音を合わせ、調子を合わせたもの。「四十八」は、相撲で「四十八手」というように、十分多いことを表す)

こうして調べたことは、日常で役に立つことはあまりない。

せいぜい友達との会話でその言葉が出たときに蘊蓄として披露して少し感心され、いい気持ちになるくらいのものだ。

けれど私はこれが自分の得になるだろうと思って(つまり打算的に)やっているわけではない。

これはあくまで癖であり、習慣的に行っていることであり、どちらかというとすぐ知れる場所にあることを知ろうとしないことがなんだか損な気がしてしまうからしていることだ。

癖は直したいことのほうが多い気がするが、これに関しては意外とそうでもない。

こんな知識を得ることにたとえ実益がなかったとしても、自分が少し賢くなった気がする気分を味わうのは結構いいものなのだ。

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