見出し画像

叶えたい社会と家族の幸せ、どちらかしか選べないって誰が決めたんだ

先日、SHE株式会社が主催する「日本最大級の女性リーダーサミット INNOVATIVE WOMEN'S SUMMIT(IWS)」に参加しました。

「実家にも帰れるし、面白そうだな」という気軽な気持ちで参加したのですが、IWSは想像を超える濃密な場所でした。

講演者のみなさん、自分の叶えたい未来を実現するために、ひたむきにまっすぐ取り組んでおり、輝いていました。

その姿を目の当たりにし、私が社会に出てから感じていた、ここ数年の悩み・葛藤がすーっと消えていくのを感じました。

叶えたい社会と家族の幸せ、どちらも叶えられるようなロールモデルに、私がなれば良いんだ。

IWSに参加したことで、まさか今後の人生における覚悟を決めることになるとは思ってもみませんでした。

言葉にすること自体すごく恥ずかしいし、怖いのですが、そんな覚悟について今日は綴ってみようと思います。

博士課程のときから大事にしていた開拓精神、いつしかちっぽけなものになっていた

大学院の修士課程で卒業する人がほとんどの環境で、私はその先の博士課程まで進学し、博士号(理学)を修得しました。

研究室には身近に頼れる博士の先輩がいなかったので、在籍中は右も左も分からぬ状況でした。自分の実力がなさすぎて、惨めで悔しくて、こっそりたくさん泣いたこともあります。それでも、自分の決めた道を貫きたくて、がむしゃらに、考えて、挑戦して、博士課程を乗り越えました。

そんな開拓精神を身につけた私は、博士課程を修了後、モノづくりに携わりたくて、民間企業に就職しました。

「コミュ力なさそう」・「変人多そう」・「頭かたそう」といった博士人材に対する世間一般の印象は、入社する前から知っていました。
このマイナスイメージを払拭するためには、私自身がきちんと成果を出し、一緒に働く人達にとって貢献できる人材だと、認識してもらう必要があると考えていました。

「ガツガツしすぎてるな……」と自分で思いながらも、がむしゃらに、自分で考えて、なんでも挑戦して、仕事に向き合いました。

同僚・上司は、最初びっくりされていた気がします。それでも、そんな姿勢を続けていたら、皆さん、私のことを受け入れてくれるようになりました。「博士ってすごいなぁ」と言ってもらうことも増えて、「頑張って良かった!」って思う瞬間もありました。

その後、紆余曲折を経て転職をし、旦那さん(当時は彼氏さん)と一緒に暮らすことになりました。

旦那さんは転勤の多いお仕事をしており、私よりもお仕事の内容がハードです。大変さ・苦悩は、私が想像するよりも大きいものだと日々感じます。

そんな姿を間近で見るうちに、自分のキャリアよりも、旦那さんを支えたい・旦那さんと過ごす時間を大切にしたいと思うようになりました。

この想いと並行して、転職先の仕事へのやる気が急低下していました。
早く家に帰って旦那さんと少しでも長く過ごしたいという気持ちや、仕事内容への不満・虚無感を感じることが多かったからです。

そのなかで、これまで大事にしてきた開拓精神が、自分の中で小さくなってしまったように思います。

「お金が貰えればいいや~。ほどほどに頑張ればいいや~。」って。

家族の時間と自分のキャリアは両立できない、と知らぬうちに思うようにもなっていた気がします。

SHElikesに入会して、自分の今後のキャリアに疑問と葛藤が生まれた

旦那さんを支えたいし、今後家族が増えるかもしれない。
しばらくは数年おきに住む場所が変わりそう。
そうなったら家でお仕事できた方が、私自身もキャリアが積みやすくなるんじゃない?

こんなことを思って、今年の9月にキャリアスクールSHElikesに入会しました。入会当初は、文章を書くのが好きという理由で、ライティングコースをメインに受講していました。

けれど、入会から2ヶ月くらい経ったあるとき、「私、ライターとして生きていく姿、想像できないかも……」と思いました。

それは、心のどこかで、叶えたい夢があったからだと思います。

このnoteでは、SHElikesで頑張っていることや日々感じていることを書いています。でも、もともとは、本アカウントのトップ画像に書いた「博士と社会をつなぐ架け橋になりたい」と思って始めました。

上にも書いたように、社会に出てから、博士人材の企業での生きづらさ・認知度の低さを感じたり、「博士人材って研究以外のスキルでも活躍できるよね?」と思ったりすることが、たくさんありました。

「博士人材が今よりもっと活躍できる社会になればいいのになぁ」と、よく思っていました。

ただ、この問題に真面目に取り組むとなると、私一人ではどうしようもないくらい大きな相手を巻き込んでいく必要がありそうだとも感じています。

このことが脳裏によぎって、挑戦するまでの踏ん切りがつかなかったんです。

とりあえず行動してみるかと、このnoteを始めましたが、なんだか中途半端だなぁと心のどこかで思っています。「博士人材が活躍できる社会を本気で実現したい!」って言うのもなんだか恥ずかしくて、「博士人材が活躍できる社会になりますように」と願掛けすることしかできませんでした。

IWSで感じた波を今逃したら、きっと死ぬ時に後悔する

IWSの登壇者の方が話している言葉・想い、実は博士課程在籍時から私自身も感じているものが多かったです。

そんなことを感じながら「私も登壇者の方々と同じように頑張れるんじゃないか」と、根拠のない自信がふと湧きました。何も成していない私がこう思うのは図々しいことこの上ないのですが、そう思っちゃったんです……。

IWSの最後、SHE株式会社の社長えりさんが「SHEは女性起業家を年間100名輩出するコミュニティとして、日本No.1になりたい」と仰っていました。
それを実現する一歩として「女性起業家支援プロジェクトを始める」とも。

これを聞いたとき、今がチャンスなんじゃないかと思いました。
この波を逃したら、きっと死ぬ時に後悔する、と。

このとき、同時に「私、なんで、博士が活躍する社会を実現したいことと、旦那さんを支えたいこと、どちらかしかできないって決めつけてたんだろう」って思ったんです。

今まで自分でがむしゃらに、小さいながらも道を切り開いてこれたのだから、どっちも叶える道を自分で切り開けばいいじゃん。

そう思ったら、私が社会に出てから感じていた、ここ数年の悩み・葛藤がすーっと消えていきました。

博士人材が活躍できる社会の実現、旦那さんとの時間を大事にする、私にとってどちらも大事で叶えたい夢

こうやって自分の想いを書くこと、正直、抵抗があるし、恥ずかしいです。
実現できるかどうかわからないし、ここで宣言した瞬間に、もう言い訳を並べて逃げることのできない立場になるからです。

それでも、IWSで感じた熱量をここに書き残して、自分の覚悟を記したいと思いました。

博士人材が活躍できる社会について、今は具体的な解決策・ビジネスは思いついていません。博士人材に関する問題は長年取り上げられていますが、さほど環境が変わっていないのが現状ですし、いろんな問題が絡んでいるんだと思います。現段階では、私自身の調査も深掘りも、足りなさすぎると自覚しています。

私は今年の年末にお仕事を辞める予定です。
来年から、考える・行動できる時間はたくさんあります。

博士課程や卒業後に入社した会社でがむしゃらに取り組んだように、もう一度がむしゃらにやってみようと思います。そして、旦那さんを支え、一緒に過ごす時間を大事にする、そんな生き方を模索していきたいです。


IWSという素敵な場を作ってくださったSHE株式会社、登壇された方々、関係者の方々に、深く感謝いたします。
参加する前は登壇者の豪華さに目が行きがちでしたが、蓋を開けてみると、SHEの目指すビジョンがまっすぐに反映されたイベントがIWSでした。
SHEがこれから目指したいビジョンを体感できた気がします。

SHEが目指す年間100名の女性起業家の中に、私もいつか入れることを願って。

博士人材が活躍できる社会となりますように。
そして、旦那さんと一緒の時間を少しでも長く過ごせますように。

Dr. りけ子(Tsugumi)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?