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博士学生に伝えたい400字note

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物理化学系の博士課程を修了し企業就職を選んだ私が、博士学生に伝えたいことを400字で綴る連載マガジン。2023.05.08より、毎週月曜日に更新💡 在学中や社会に出てから感じた、… もっと読む
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#400字note

【博士の新卒就活】研究紹介④:「時間がない」は分かる。けど……!絶対に練習すべし!!!【400字note】

2・3月は、博士学生対象の就活イベントが開催される時期。そのなかで、企業の採用活動の一環として、学生が研究について紹介する場面がよくあります。 博士新卒の皆さん、時間制限を守って(ポスターなら5分程で)説明できていますか!? 博士3年への進学を前にして、卒業要件の論文投稿や博士論文など、気になることがたくさんあるのは、よくわかります。就活当時の私なんて「研究の方がもっと大変だよ(涙)」と思うくらい、就活がめんどくさかった。 だけれども……! 時間内に説明することは、学

【博士の新卒就活】心構え⑨:博士な自分に自信を持って面接に臨もう!【400字note】

本連載、今日で最後となります。 最後に言いたいことは、「博士課程に在籍している自分に自信を持ってほしい」ということ。 あちこちで博士のマイナスイメージが囁かれているので、知らないうちに自分自身への評価を下げている学生さんがいるかも。けど「博士なんて……」と嘆いていたら、それが表情や態度に自然と現れてしまいます。 「博士課程での辛い日々を乗り越えてきた私ならできる!」と自己暗示して、ぜひ面接に臨んでほしいです。 博士学生は若手の社会人よりも過酷だと、私は正直思う。そんな

【博士の新卒就活】研究紹介⑨:姿勢や目配せなども込み! 本番を想定して練習しよう!【400字note】

前回の記事で、「第一印象は大事!顔をあげて、面接官一人ひとりに目配せしながら、話してみよう!」と書きました。 そこで、目の前に面接官がいることをイメージし、姿勢や目配せも意識しながら、研究紹介などの面接を練習することをオススメします。学会発表の場合も、同じように練習されている方は、就活でも継続してください! これは、私が今でも行っている練習方法。 人の前で話すのが元々苦手だった私は、本番を想定して、目配せのタイミングや話す姿勢、間のとり方などを、発表練習で意識するように

【博士の新卒就活】研究紹介⑧:姿勢も大事!?聞いている方々へ顔と姿勢を向けてみよう!【400字note】

研究紹介に限らず、企業の方々とお話しする時に気をつけたいのが「姿勢」です。 学会発表などを経験し、人前で話すことに慣れている博士学生さんは、多くいるかと思います。その際に、スライドが映っている画面をずっと見ながら、無表情で話している方はいませんか? 分野によっては、そのような話し方をしても、特に気にされないかも。 ただし、就活の場では、ぜひとも顔をあげて、面接官一人ひとりに目配せしながら、話すように心がけてみてください。 就活では、初めて会う方々がほとんど。 「この学生

【博士の新卒就活】研究紹介⑦:結論から話す研究紹介では、”研究が役立つ未来”を前面に! ~筆者の場合~【400字note】

6回にわたって書いた研究紹介の要点をまとめると、以下の3つがポイント。 ・企業の方がイメージしやすい「研究が役立つ未来」を描く ・「お母さんが分かるくらい」噛み砕いて話す ・結論から話して全体像を共有 これらを踏まえ、私が就活時に話した研究紹介の流れを今回記します。 Dr. りけ子(Tsugumi)

【博士の新卒就活】研究紹介⑥:順番って意外と大事。結論から話して、相手の聞く姿勢を作ろう!【400字note】

前回書いた「結論から述べましょう」の意義は、「話の全体像を聴衆と共有することで、聴衆に”要点を抑えつつ興味をもって話を聞く姿勢”を提供できること」だと、私は考えます。 例えば、面接で”5分の研究紹介”が設けられたとします。 冒頭3・4分で研究背景・内容を説明するような話し方をしたら、結論が知りたい面接官は「話の趣旨は?」・「いつ本題に入るの?」となります。 ”?”が浮かぶほど、興味と納得感が下がるのは、だれしも経験があるはず。 結論から話せば、「こんな話がしたいのね」

【博士の新卒就活】研究紹介⑤:過程から述べない! 結論を最初に述べるビジネススタイルで臨もう!【400字note】

就活に関することを調べると、「結論から述べましょう」とよく書かれています。 これは学歴問わず共通のことですが、博士学生さんの中にはできていない人が意外といます。 分野にもよると思いますが、研究の議論や発表の場では、研究の”結果”に加えて”過程”も気になるので、過程をじっくり話すことが多いです。 一方、ビジネスでは、”過程”よりも”結果”を重要だと捉えることがほとんど。実際に会社で働いてみると、”結果”から提示して、必要があれば”過程”の要点を手短に話すことが多いです。

【博士の新卒就活】エントリーシート③:「採用人物像」に合わせて自己PRを引き出そう!~筆者の場合~【400字note】

前回の記事では、自己分析における”就活の軸”について書きました。企業側にも「採用人物像」という”就活の軸”があります。 両者の”就活の軸”が一致すると、良いご縁に繋がる可能性が高くなるはずです。 志望動機と同様に、自己PRも、あなたの”就活の軸”と企業の”採用人物像”を結びつけて書きましょう! 但し、企業ごとに、推している軸は異なります。 そこで、あなたの”就活の軸”ごとに、エピソードを用意してみてください。企業ごとにエピソードを引き出して自己PRを書くと、自身の熱意

【博士の新卒就活】自己分析②:自己分析で見えた私の"就活の軸"~筆者の場合~【400字note】

前記事に続き、本記事も当初の予定から4日遅れ……ごめんなさい。 そして、予告していたテーマの前に、ひとネタ挟みます。 「就活を行う上で、自分の譲れないもの(就活の軸)」の考え方については、大手サイトに多く記載されています。 博士学生も、基本的には同じように考えてOK。 けれど、”博士学生”の体験談は少ないので、私の当時の”就活の軸”を具体例として載せておきます。参考になれば幸いです。 ↓こちらも参考までに! Dr. りけ子(Tsugumi)

【博士の新卒就活】研究紹介③:「役立つ未来が伝わる」研究紹介の組み立て方~筆者の場合~【400字note】

当初の予定から4日遅れとなりました。申し訳ありません……。 「企業の方がイメージしやすいように『研究が役立つ未来』を話せるようにしよう!」と以前書きました。そんな研究紹介の具体的な組み立て方について、私の当時の研究を例に今回書いてみました。 ↓  ↓  ↓ Dr. りけ子(Tsugumi)

【博士の新卒就活】研究紹介②:「研究が役立つ未来」をイメージさせることは、相手の心を掴むこと!【400字note】

前回の記事で「わかりやすさ」に加え「『自分の研究が役立つ未来』を話せること」も重要と書きましたが、今回はその理由を記載します。 企業の方々は「お金を生み出すためには、世の中に価値を提供しないと売れない(お金が増えない)ので、『役に立つかどうか』が気になるらしい」と以前書きました。 こんな視点の方々と話すときは、相手と同じ目線、つまり「自身の研究が役立つ未来」を語ると、相手にとってわかりやすい(イメージしやすい)です。 イメージできると、研究およびあなた自身への興味を誘う

【博士の新卒就活】研究紹介①:「役に立つの?」とはもう言わせない!「研究が役立つ未来」をイメージさせよう!【400字note】

前回の記事で「わかりやすさ」を意識して伝えることについて触れましたが、もう一つ意識してほしいことがあります。 以前の記事で「その研究って、何の役に立つの?」と言われたことを書きましたが、そう言われたのは実は博士1年次まで。それ以降は、あることを意識したことで、言われなくなりました。 それが、皆さんにも意識してほしい「『自分の研究が役立つ未来』を話せること」です。 「役に立たない」と思われているなら、「役に立つ」と示しましょう(でっち上げとも)。基礎研究の方は特に、意識し

【博士の新卒就活】心構え⑤:「わかりやすさ」重視で話す内容を伝えよう!その鍵は……お母さん!?【400字note】

採用担当の方に、研究内容に限らず自分のことを伝える際に、「詳細に・正確に」と意識する方がいますが、ぜひ「わかりやすさ」を意識してください。 例えば、面接では、あなたの専門分野に詳しい方がいるかもしれませんが、詳しくない方もいるはず(人事など)。この場合、専門分野に詳しくない方のレベルに合わせて伝えるように、心がけましょう! 具体的なレベル設定はこちら。 「お母さんがわかるように説明しなさい」 これは私の当時の指導教員の言葉で、私が今も大事にしている言葉です。「自分のお

【博士の新卒就活】エントリーシート②:志望動機には「企業理念・採用人物像」に合ったエピソードを!【400字note】

研究一本で頑張ってきた博士学生は、「専門性を活かして御社に貢献できます!」と書きがち。その点だけを推して志望動機を書くのは、応募の動機として弱いと思います。 「専門性を活かす」というのは、同じ業界の企業にも共通してアピールできることで、「この企業だからこそ応募した!」という動機にはなりません。 先日の記事で以下の2点について書きました。 ・自己分析で自身の就活の軸を把握すること ・企業理念や採用人物像を理解して企業が目指す未来像を知ること エントリーシートの志望動機には