反論しにくいパワーフレーズにご注意を!!
こんばんは、Dr FJです。
今日は、表題の件について私が思う事を書いてみたいと思います。
先週twitter上で不動産仙人さんとハイパー13歳(?)のこうだい君がtwitter上の音声コンテンツ、スペース内で意見を言い合うということがありました。こうだい君はお父さんが投資で成功してマレーシアに移住していてインターナショナルスクールに通っていましたが、これをやめてサロン経営をするということで、それを不動産仙人さんが大人の意見でやめとけばと止めるという構図です。1歳下の弟くんも出てきたりして話は進み、最終的にはいつものように仙人さんがブロックされるという安定の結末に至りました。事前に何日か前から二人とも周囲にアナウンスしていたこともあり、こうだい君を擁護する人たちがいたりと話がいろんなところに発散していきました。
そんな中で、彼の英語を教えるサロンビジネスがどうなるのかはわかりませんが、とても気になったことが一つ…。それは、世の中には無条件で賛成することを強要されるパワーフレーズがあり、これが認知を歪める可能性がある、ということです。ポリティカルコレクトネスとして指摘されているような事案もありますが、そうでなくても簡単には否定しづらく、否定するとまるで人でなしのように扱われるような言葉や話があります。
例えば、今回のこうだい君の件もそうですが、『子供には無限の可能性があり、それを応援するのが大人の役割』という話…。子供が何かに挑戦したいという話は、そう簡単には否定できるものではありません。ただ、実際には『子供だろうが大人だろうが、可能性は無限大にある』わけだし、なんでも挑戦すればいいってもんじゃないです。ましてやその『挑戦』のためにその子にとって大事なものを捨てるというような場合、大人はその挑戦が本当に意味があるものなのか、捨てずにやることが出来ないのか、そこまでしてやる挑戦には成功する可能性があるのかをしっかり考えてやる必要があると思います。
他にも以下のようなものが。
『塵も積もれば山となる』←塵は積もってもゴミにしかならないし、ある程度量積まないと大した量にはならない。何をどれだけ積むのかを考えながら積んでいきましょう。
『がむしゃらに目の前のことに集中して頑張る』←何をどう頑張るのかを最初に考えることが重要。努力はまずそこから始めましょう。
『挑戦しないと始まらない』←始まるのは無間地獄である可能性も。
『平等に扱う』←人にはそれぞれ得手不得手があり、持ってるもの、考えて判断する能力、できること、その話に対する真剣さなどが全く異なることが多い。そんな違うものを同列で扱ってもうまくいくはずありません。
『わかるようにきちんと丁寧に説明する』←何度言っても、どう言ってもわからない人がいます。受け取り手の問題です。
『本人の意思』←確固たる意思なんて、持っている人はそんなに多くはありません。そして、確固たる意志を貫く結果、悲惨な結末を迎えることがあります。
これらの反論しにくいパワーワードをちりばめて人を煽るようなことはSNSだけでなく、古くはテレビや政治家の演説などでよく見ますが、正直吐き気がするなと思いながら見ています。
最近職場で、意識のなくなった状態の患者さんの家族が『本人の意思を尊重したい』と言って、適切な治療を拒否するということがありました。なんでもある新興宗教に入信されている方で、『こうなる前に本人がそう言っていたから』という『確固たる意思』をお示しになった結果、本人は今も苦しい状況を耐え続けているということになっています。他にもtwitterなどで重症のアトピーの子供のステロイド使用を『強い意思』で親が拒否して子供が悲惨な目に合っていたり、反ワクチンという『強い意思』でワクチン接種できない人たちもいます。
意味のないパワーフレーズに踊らされて大切なお金や時間を失い、正しい判断が出来なくならないようにしないといけませんね。
まとめ
・Twitter上で、夢を語る子供を論破するという画を見た。
・『子供には無限の可能性があり、それを応援するのが大人の役割』という、反論しにくいパワーフレーズを投げ込んでくる人たちがいた。
・世の中には反論しにくいパワーフレーズというものがあるが、これは時に認知のゆがみを生み、間違った行動につながってしまうことがある。
・しっかり自分の頭で考えよう。
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