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思い出は心の中に

 この歳になると、女子会での話題が変化します。
 以前は、恋バナやら夫への不満やらだったのに、いつの頃からか
家族や自身の病気の話、介護の話、お墓の話・・・
 そして身の回りに溢れているモノについての話へと
変わっていきます。
 
 つい先日も、50年来の先輩や友人との語らいの中で、そんな話が
出てきました。 

 私が一番驚いたのが、「卒業証書」「卒業アルバム」の扱い。

 先輩も友人も、「捨てた」というのです。
 
 えええええええええええええっっっ?????

 そして沸き起こる1つの答え・・・

 捨てていいんだ・・・

 確かに、卒業証書を眺めて感慨にふけることはありませんし、
卒業アルバムにしても、何組だったかも記憶が怪しく、
己が姿を探すのも、結構時間がかかったりします。

 私の部屋の一角を占領していた両者を引っ張り出すと、
寄せ書きまで出てきました。

 眺めてビックリ!

 ほとんどが「どちら様???」なのでした。

 もう、思い出ですらないということでしょうか。

 卒業証書は、件の二人は破いて捨てたと言っていましたが、さすがに
抵抗があり、とりあえず、2本の筒に収めてみました。

 卒園証書から大学の卒業証書までを年代順に重ねてクルクルの1本と
学校内の委員の任命書や珠算や水泳の賞状も重ねてクルクル1本です。

 ちなみに、大人になってから自主的に頑張った専門学校の卒業証書や
資格試験の合格証は、仕事上のプロフィールなどに取得年号などが必要
なので、A3のポケットファイルに収めてあります。

 その他出てきた様々なモノ・・・

 教育実習での資料や専門学校での自筆のノート、
旅行に行った先々での施設パンフレットやリーフレットや
入館券等々は、少し迷いましたが、ほぼ処分することにしました。

 もちろん抵抗がないわけではありませんが、心で唱えました。

 「 思い出は心の中に 」

 写真に収めたモノもありますが、その写真の整理が大変そうなので、
最小限に抑えました。

 少し大げさな言い方になりますが、今、私は人生の最終章の入り口に
立っていると思うのです。

 肉体的にも経済的にも衰えていく一方です。
 恐らく、それに伴い、気力も衰えていくと思います。

 そんな私自身が、楽しく快適に、効率よく潔く、清々しく堂々と、
ちゃんと生産性もある「暮らし」を続けていくために、
身の回りを整えたいと心から思う今日この頃です。

 件の友人が若い頃に口にしていた言葉も、私の宝物です。

 「 貧しくとも 心豊かに 」

 モノに頼らずとも、心豊かに生きることは出来ますし、
むしろ、自分にとっての優先順位を間違わないことの方が、
きっと、そういられるのではないかと思います。 

 心を豊かにするためにも、身の回りを整えたいと思います。

 

 

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