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2022.2.|クラスアシスタント日記:おんぶ

※2022年2月8日のFacebook投稿より転記

今日は諸事情で、フリーで1、2年生のクラスをみてください、と言われ、午前中は2年生のフォローをし、午後はどうしようかな、、と校内を歩いていると、1階の1年生のクラスの校庭側の外に、ぽつんと座る男の子発見。

となりに特別支援の先生がついていたけど、用事があるらしく「かざおか先生、よろしくお願いします」と任された。


全く面識のない子なので、どういう事情か分からないけど、とにかく教室には入りたくない、入れないらしい。
何を聞いても無言。

であれば、、と、

「みてみて!うさぎ🐇」

と両手で影絵をつくって、コンクリートの床にうさぎの形を映してみせた。

「これはねー、ゴリラ🦍ウホウホ!」

と、いくつか見せると

「ほかには!?」

と、ちょっと話をし始めてくれた。

カニ、とか、鳥?とか一緒にやって、ちょっと和んだところで、

「あ!連絡帳書くみたいだよ!先生と一緒に行って書こうか」

と意識をそらしても、まだ教室の中には入ろうとしない。

しゃがみ込んでるので、隣にしゃがんだら、背中に抱きついてもたれかかってきた。

「おんぶしよっか」

とそのまま立ち上がるも、全く抵抗しないので、そのままおんぶして、近くを歩いてみる。

「ここ工事してるんだねぇ」

というと、

「そうだよ!ここ工事してて立ち入り禁止なんだ。夏はいっぱいバッタがいて、とったけど、もういないよ。冬だから」

と、背中でいきなり饒舌に話し始めた。

「そーなんだ、バッタ夏によくいたよねー。もうすぐ春になったらまた出てくるね」
なんてお話しをいろいろしてると、ほっぺをぴたっと私の首の脇にくっつけて体をあずけてきた。

ゆーらゆーらと左右にゆっくり揺れながら、校庭体育で5年生のハードルしてるのを見ながらお話する。

「あれが1番高いねぇ、みんな頑張ってるねぇ。」
「でも、〇〇くんも頑張ってるよね、いいこだよ。」。

途中で

「おりる?」

って聞いても

「ううん」

と言うので、しばらくおんぶしてふらふら校庭を眺めていた。

まだ1年生だもんな。
家庭の事情は、わからない。

学校で座って勉強して、マスクして、あれダメこれダメ、でなんだか分からないけど、いっぱいいっぱいの子もいるよなぁ。

「今日はおんぶしたけど、明日は先生いないから、教室でお勉強するんだよ。勉強すると賢くなるからね」

初めて会う子は、行動観察して、対話して反応みたりしながら、かける言葉や対応も考えるけど、今回の場合は、対応がよかったのかどうかもわからない。

でも以前、クラスで先生おんぶしてー!って子をおんぶしきれなくなって、

「宿題、お父さんお母さんにおんぶしてもらうこと」

って出したらクラスが落ち着いた、って言うのを聞いたことがある。

おんぶ効果ってあるのかもなぁ、という記憶に基づいてやってみた。


授業も終盤の頃、お友達に呼ばれて教室に戻れました。

あの子、明日は会えないけれど、お友達といっぱい遊んで、学校を好きでいてほしいなぁ。

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