好きな美容師の仕事を続けていくのに必要なこと？！

私は美容師になって２０年以上たちます。１８歳の時に東京の美容室に見習いとして入社し、２５歳で地元に帰り、そのまま栃木県で頑張っています。

７年前に独立し、いろいろな失敗を繰り返し、今現在も試行錯誤しながら経営ということを楽しんでいます。

経営していくということは絶対にお金（売り上げ）の問題が出てきます。今回は美容室の経営にあたって、私が工夫してきたことや変えてきたことなど、すべてお伝えできたらと思います。

もしかすると美容室だけではなく、飲食、お店をやられている、これからやろうとしている方に、少しでも参考にしていただけたらと思います。

美容業界の問題について

好きなことをするためには稼ぎが必要。当然といえば当然ですが、稼ぎがないと、好きなことができない、好きだけど、続けていけない。お金だけの話ではないのですが・・・現実問題、こういう理由で美容師を辞めてしまう子が多いです。事実です。

ですが、話を聞くとお給料は欲しいけど、お金を稼ぐことを否定しているように感じます。お金を稼ぐことが悪い、汚いみたいな印象なのでしょうか？

でもそれは大きな勘違いだと思います。では具体的にどういう問題がおきているのでしょうか？今の多くの美容室での労働環境から説明しましょう。

・低賃金・超過労働・休暇が少ない・社会保険未加入

これでは美容師の仕事を続けたくても、続けられない現状にある。世間では美容業界=働きたくない業界、と言われることもある。だからますます美容業界に入ってくる人も少なくなったり、すぐ辞めてしまう人もいる。

「好きな仕事を続けたくても、こんな労働環境じゃ続けられない・・・」

であろう。業界、とくに地方の美容室はそういう傾向にあるのは事実かな。しかし、全部がそうではないし、美容業界自体が悪いわけではない。大きな要因は客単価が低い美容室経営に問題があると思います。

客単価が上がればすべて解決される

世の中には業界平均の２倍以上を実現している美容室もあります。（１万２０００円~１万５０００円）うちのお店もここを目指しています。勿論、社会保険完備だし、働く美容師も好きな車や家を購入して、金銭的にも精神的にも満たされた生活が送れます。

それが出来るのは客単価が高いからです。

単に売上を上げることを考えている

単に売上を上げることを考えてはダメ

よく売上を上げることを重視する方がいます。ですが、単に売上をあげることを重視いないで欲しいです。

「売上をあげることを重視して、何が悪い？」

「売上を上げなければ、経営が成り立たないだろ？」

勿論売上をあげていくことは大事です。しかし、何ら工夫なく、単に売り上げをあげることを目指してしまうと、一時的または、短期間で売上があがるかもですが、継続して安定した売上や利益を上げていくことは出来ないということです。

単に売上を上げることを目指して、自滅する美容室

パターンとしては、キャンペーンと称して、通常よりも料金を割り引いて、数を稼ぐやり方です。確かに、通常よりも数は増えて、売上はあがりますが、反面スタッフに重荷がのしかかり、来店されるお客様へのサービスがおろそかになってしまって、逆効果になってしまう状況・・・売上は上がるでしょうが、通常よりも割引をしている分だけ、思っている以上には利益が残らない。

それだけならいいのですが、翌月以降来てくれるはずのお客様が残らないという笑えない状況になってしまい、売上があがったのはほんの一時的な期間に過ぎなかった。そして残ったのはスタッフの疲労と自信喪失感です。

それでも目先の売上を追い求めてしまう

当然、そういう状況はオーナーさんもスタッフも望んでいない。また、割引だけが目的で来店している一部のお客様を除き、割引のお試しで来店し、良かったらまた来ようかなって考えていてお客様ものぞんでいないです。

当然ながら、「売上をあげる」ということについて、深く理解している美容室の方が、売上に対しての考え方をしっかりもち、着実に売上を上げています。

売上を上げるという知識が足りていない

売上の基本的な式

売上の式は大きくこの２つ

①客数×客単価②客数×客単価×回転率（リピート率）

当たり前ですがこうです。ではどの項目を一番意識するべきでしょうか？「客数」？「客単価？「回転率」？

一番意識している項目がどれかが大事です。そしてその項目をなぜ一番重要として、深く考えているかが大きく差が出ることです。

実は「客数」を一番に考えているお店は多いのではないでしょうか。「お客様が増えれば、売上も上がり、利益も上がり、すべてがうまくいくと・・

その気持ち分かります。私もがむしゃらにやった方なので。ただそれは誤解でした。確かにお客様が増えるのはいいことです。しかし、それだけで満足する売上を上げて、利益を出せているでしょうか？？

本当に新規の顧客を獲得できているでしょうか？割引のクーポンで利用したお客様が、リピートしてくれているでしょうか？

「客数」を増やすということは、集客コストもかかります。勿論、それに見合うだけの売上や利益がでているならまったく問題ありません。

でも大体は一時的でそうなっていないと思います。ただもっと意識するべきは「客単価」です。

どの項目も大事です。最初から「客単価」を一番意識して、「客数」「回転率」を上げていこうとすると、全然違う運営の仕方になり、売上も利益も再来もよくなります。

これからは「客単価」を一番とした運営に切り替えることが大事です。

「客単価」を上げると得られる５つのメリット