魔女
力強い瞳。
しなやかな眉。
洗練された鼻。
愛らしい唇。
艶やかな黒髪。
雌豹のような体。
雪色の肌。
悪戯な声。
色気う雰囲気。
誰もが靡かずにはいられない。
たとえ神でもひれ伏す。
彼女の美貌に、彼女の眼差しに、彼女の吐息に、彼女の旋律に、、
美しいのは容姿だけではない。
彼女の中に宿る、その精神も麗しい。
勇者のように誇り高く、
女王のように気高く、
大地のように大らかで、
大空のように果てしなく、
月のように孤高で、
太陽のように優しく、
自然のように純粋で、
宇宙の真理のように拒絶する。
彼女の瞳がわたしの瞳を捉えたとき、、
わたしの肉体は彼女によって支配されたことに気付く。
神の一撃に似た雷が、わたしの全身を貫いた。
わたしの肉体は自由を見失った。
わたしの運命は、彼女の気分で決定されてしまうのだ。
彼女を好きになれば成程、断崖の絶壁に立たされる。
自分を見失えば、奈落の底に落ちる。
必死に足掻くが、抵抗する術がない。
彼女に支配されているとき、多くのおとこが敵に見える。
自分自身さえも、実態がなく、理解することができない。
しかし彼女に支配されずに、彼女を愛することはできる。
大いなる安らぎを持って。
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