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アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は目に生じるさまざまなアレルギー疾患の総称です。

5~7月ころからカモガヤ、秋のキク科のカナムグラなどの花粉が飛散するシーズンには、場所が近寄っているために同じアレルゲンで目と鼻に症状があらわれます。

目のアレルギー疾患にはこのほかにアトピー性角結膜炎、春季カタル、巨大乳頭性結膜炎などの治療の難しい疾患も含まれています。

学童期に多い春季カタルでは、視力低下や眼痛のために学校生活への支障、時には不登校になる場合もありますので、目に症状があらわれたら早めに眼科を受診しましょう。



目はアレルギー反応が生じやすいという特徴があります。

結膜は直接外界に接していて抗原が入りやすいこと、

入ってきたアレルゲンが目を常に潤している涙液で溶かされやすいこと、

結膜にはアレルギー反応を引き起こす免疫細胞が多く、

さらに血管もたくさんあるため体内入り込みやすいのです。

主な症状はかゆみで、掻けば掻くほどかゆくなります。

視力に影響を及ぼす場合もありますし、掻くことで粘膜を傷つけてしまいますので早めに受診してください。



アレルギー性結膜炎の治療は薬物治療が中心です。

重症度に応じて薬剤が処方されますが、

軽度では抗アレルギー点眼薬・抗ヒスタミン点眼薬が選択され、

重症度が上がると経過を見ながら、これらにステロイド点眼薬(低用量)またはステロイド眼軟膏、タクロリムスやと免疫抑制点眼薬(シクロスポリン)などの使用が検討され、

重度になるとステロイド点眼薬が高用量となり、

加えて経口ステロイド薬または瞼結膜下注射、

さらに乳頭切除術などの外科的治療が検討されます。


アレルギー疾患の合併がある場合は処方薬の効果が重なる場合があるので、忘れずに治療経過を医師に伝えてください。


<参考文献>

アレルギーポータル 

https://allergyportal.jp/knowledge/allergic-conjunctivitis/

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