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#63 DOC あすへのカルテ(2022)-イタリア産、深すぎて長すぎる医療ドラマ

HNK紹介文

ミラノのアンブロシアーノ総合病院の内科医長アンドレア・ファンティは誰もが認める優秀な医師で、多忙な日々を送っていた。患者にも同僚にも厳しく接し、疎まれてもいた。 そんなアンドレアに悲劇が訪れる。医療ミスで息子が亡くなったと信じる男性に銃で頭を撃たれたのだ。一命をとりとめ意識を取り戻したアンドレアだが、過去12年間の記憶を失っていた…。友人で精神神経科医のエンリコは記憶を取り戻させるため、アンドレアを長年勤務していた内科に入院させる。アンドレアの恋人の内科医ジュリアは担当医に名乗りを上げる。 医師として、一人の人間として、アンドレアは人生を再生することができるのか…?

主人公のエピソードが凄すぎる

この紹介文では説明しきれないほど内容の深い医療ドラマです。ダメダメな12年間の記憶を失ったがために、むしろ人に優しい医療人に戻るものの、ひどい仕打ちを受けていた家族に疎まれ、恋愛感情が薄れた不倫相手を大きく傷つけ、幼い息子を失った頃のトラウマに苦しみながら、難病への気づきのレベルが凄まじく、毎回2種類の難病を解決に導くスーパードクター・ファンティ先生がとても格好良かったのです。

医局のメンバーが多様で個性的

内科医のメンバーが多様で、研修医の国籍も様々で、相互の関係が複雑で、くっついたり離れたりを繰り返していました。これがシーズン2に入るとさらに複雑化します。第1話でいきなり、主要人物の一人・ロレンツォがコロナに感染して亡くなったり、彼のカルテが改ざんされたり、ファンティ先生とライバル関係にあるおじさん医師が主人公の娘・カロリーナと恋愛関係に堕ちたり、研修医のメンバーのパートナーが入れ替わったり、研修医ガブリエルが鬱病を発症させたり、主人公の奥さん・アニェーゼが新たなパートナーと別れて元さやに納まったり、もう大変でした(汗)。シーズン1を見ていない人にシーズン2は理解できないでしょうね。

これは一部です(汗)

シーズン1の最終回で終わっておけば良かったのに…

ハイライトはシーズン1最終回の医局チーム合同の水泳大会。義足であることに劣等感を持ち、主人公以外には打ち明けられなかったリッカルドが勇気を出してプールサイドに立った時、一瞬の静寂の後、医局の仲間から大きな拍手で迎えられるシーンが感動的でした。それまで長時間かけて、丁寧に彼らのエピソードが描かれていたので、余韻が大きかったですね。

シーズン3もあるらしい(汗)

現地イタリアではこの1月からシーズン3の放映が始まったとのこと。ということは、2024年度末には日本でも放映があるかもです。ただ、60分×16話は長すぎる。知らない人がシーズン3を楽しむには、シーズン1・2で合計60分×32話の予習が必要です。これは惨い(笑)。興味のある方には倍速視聴をおススメします。それにしても、改めて思うのは『シーズン1を超えるシーズン2はない』ってことですね。




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