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#70 やけに弁の立つ弁護士が学校で吠える(2018)-NHKによる学校への挑戦状

HP紹介文

いじめ、体罰、モンスターペアレント、教師のブラック労働…。まさに崩壊寸前の教育現場にスクールロイヤー(学校弁護士)が立ち向かう!!新人弁護士・田口章太郎が法律を武器に学校問題と格闘するなかで、教師や生徒と体当たりで向き合い、傷つきながら成長していく学園ヒューマンドラマ。

忖度抜きのNHKならではの学校ドラマ

よくぞここまで学校のドロドロを描けるものだと感服しました。このnoteでもすでに紹介しているドラマ(ひきこもり先生、腐女子うっかりゲイに告る、今はここから倫理です)と同様、扱うテーマは、ブラック業務、不登校、いじめの3種でした。

確かに神木隆之介は弁が立つ!

経験値の乏しいスクールロイヤーが様々な問題に対して、被害者に本音で語りかけるドラマです。活舌や気風の良さに加え、学校現場での好き勝手な物言いが格好良く、「こんなスクールロイヤーがいてくれたらなぁ」と感情移入させられました。「さすがは神木隆之介!」と唸らせる演技力です。

トピックが重過ぎる(前半)

前半2話は、非常勤講師(佐藤隆太)の悲哀が描かれます。非常勤ゆえに便利屋扱いされ、部活動の指導中、居眠りしている間に起きた事故の責任を取る形で退職します。送別会を開く寸前で職員室に保護者からの電話が鳴り響いたため、教職員全員に送別会の存在を忘れられてしまうという無残な展開でした。ここはスクールロイヤーとしての無力感が漂っていました。

トピックが重すぎる(中盤)

中盤2話のテーマは不登校でした。「どんな方法で学校に連れ戻すのだろう?」と思って見ていたら、ドア越しに「積極的不登校」を力強く勧める姿に仰天しましたが、何となく救われた気分になりました。

トピックが重すぎる(後半)

終盤2話のテーマは壮絶ないじめでした。服を脱ぎながら無理やり告白させられる動画をSNSにアップされて飛び降り自殺(未遂)を起こす女生徒(森七菜)に対して、「きみが別室登校する必要はない。むしろいじめっ子を別室登校させるべきだ」と主張して、職員室の反感を買いながらも、実際に実現してしまうのです。格好良かったなぁ。

学校への期待

私は「学校は友だちをつくる場所」であってほしいと願っています。「古見さんはコミュ症です。」と同様、そうなるよう努力する弁護士の卵・神木隆之介に救われた中高生は多いのではないでしょうか?

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