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『統率者マスターズ』EDH視点カード評価

すべて再録カードのセットである統率者マスターズですが、統率者デッキでは各10枚の新カードが加わりましたので、それらの中から気になったものをピックアップしていきたいと思います。



1・カードリスト、リリースノート

・統率者カードイメージギャラリー

・リリースノート


2・カード評価

☆白

オンドゥの精霊の踊り手

《魔法の夜》がある状態で戦場に出すと無限トークンが成立する、と話題のクリーチャー。

パーツの双方が5マナと重いですし、トークンに速攻が付くわけでもないためコンボ単体ではその場で勝つ事も出来ません。パーツのカードタイプもばらけているのでサーチが容易という訳でもないです。
ちょっと残念コンボ。


☆青

・リトヤラのタイタン

戦場に出た時と攻撃した時に、自分のコントロールしている指定したクリーチャー・タイプのクリーチャーの数だけドロー+1枚ディスカードを行えるクリーチャー。

攻撃時のみならず、ETBでもアドバンテージ能力が誘発する即効性があるのは嬉しいポイントです。
一方で、指定タイプのカウントには自分を含まないため、自前で他のクリーチャーを並べてはじめて効果を発揮する点はちょっと残念な部分ですね。

十分に数を並べられるデッキならば、6マナという重いコストに見合った強力なドローエンジンとなりそうです。


☆黒

・破滅企図の悪魔

自ターン中に一度だけ、エンチャントをライフで踏み倒して唱える権利を与えてくれるクリーチャー。
踏み倒し能力は強力であるものの本人も6マナと重めであるため、リアニメイトなどの踏み倒しを挟んだ上で、《前知》のような強力なエンチャントにつなげたい所です。

また、エンチャントを生け贄に捧げる事でそのマナ総量分だけパワーが上がる起動型能力も持っています。
どうせなら《グリセルブランド》君よろしく絆魂を持っていたら踏み倒し能力のコストともシナジーしていていい感じだったのですが……。
最近のデーモンのくせにサービス悪いなぁ。


☆赤

・ガフが歴史を書き換える

《混沌のねじれ》を彷彿とさせるカード。
自分含めた各プレイヤーのパーマネントを対象に取るため、1枚で多くのカードを除去する事が出来ます。

元祖と同じく3マナインスタントではあるものの、赤が苦手とするエンチャントに触れない、自分のパーマネントも除去しなければならない、除去した分は必ずなんらかの呪文に変わる、そもそも全員分の対象がないと唱えられない、と弱点が目立ちます。

2枚目の《混沌のねじれ》的な役目を期待して使うのは難しそうです。


☆緑

・特になし


☆多色

・スリヴァーの墳母

全てのスリヴァーに再演を与える能力を持ったレジェンド。
伝説のスリヴァーでも再演に対応出来るよう、レジェンド・ルールを適用されない能力も持っているのが嬉しいですね。

《基底スリヴァー》とルーティングや切削を駆使してチェインコンボでも洒落込みたい所なのですが、残念ながらスリヴァーにはまとめて墓地を肥やせるものがおらず《頭空スリヴァー》《奇声スリヴァー》辺りで1×再演の数ずつ墓地を肥やしていくのが限度のようです。

しかしながら、スリヴァーの数はかなりいますし、軽い所をみっちりデッキに詰め込めばチェインいけるかも知れません。
ざっと調べた範囲では、再演しやすそうな2マナ以下だけでも41枚。3マナ以上の良さげなスリヴァーや多相も加えれば十分な数を確保出来そうです。

なんにせよ、複数枚のスリヴァーを繰り返し並べられる能力には夢がありそうで良いですね。


・灯触れの狩人、レオリ

戦闘ダメージを与えるたび、ターン終了時まで「指定したタイプのPWが起動した能力をコピーする」という効果を与える、フレンズ系のデッキを組めと言わんばかりの能力を持ったレジェンド。
飛行と警戒を持っているため、攻撃を通しやすくPWを守りやすいのが噛み合っていて嬉しいですね。

PWを多用する戦略を推しているのは良いのですが、そういったデッキはどうしてもPWを守るための全体除去が多くなりがちで、そうすると結果的に《レオリ》自身も死んでしまうのが少し気になります。
自ターン限定の破壊不能でも付いていれば完璧だったのですが……。

ただ、デッキ内のPWタイプを統一して複数並べ、そこに《レオリ》の誘発を加えれば、かなり強力な盤面干渉力を持たせる事は難しくないため、全体除去に頼らず盤面を抑え込む構築も不可能ではないかも知れません。
打ち消しのある青を固有色に持っている事も追い風で、盤面マウント取って要所のインスタント・ソーサリーを打ち消しで弾くようなコントロールデッキは十分成立しそうです。


☆無色

・エルドラージ覚醒

『エルドラージ覚醒』にて登場した始祖エルドラージ3体の、キャスト時に誘発する能力をひとまとめにしたような効果を持った呪文。
ついでに《引き裂かれし永劫、エムラクール》よろしく打ち消されない能力も付いています。

12マナと非常に重いですが、効果はかなり強力。
追加ターン部分は対象を取っておらず、打ち消されない事もあり、唱えられてしまうと対処が非常に難しいです。
無色シンボルに対応しやすい、アーティファクトを用いたマナランプが得意なデッキでは必殺の呪文となりそうですね。


3・まとめ

全体的に大味ながらパワーの高いカードが多かった印象です。
紹介カードもマナ総量高めのカードに寄った感じになってしまいました。
特に無色の新規カードは『むちゃくちゃ重い。むちゃくちゃ強い』を地で行くようなカード揃いで、ピックアップこそしていませんが楽しそうなカードが多いです。

また、「通常セットなのに統率者向けのカードが多い」という感想になりがちな最近の流れとは逆で、「統率者デッキだけど通常構築でワンチャンありそうなカードが多い」という印象を持ちました。
《ヤヤのフェニックス》とか、なんかデッキ作れそうな気がしない?

という訳で今回はこんな所で。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
次セットの時にもよろしくお願いいたします。

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