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【EDH】《鋭い目の航海士、マルコム》&《激情の薬瓶砕き》
1.ジェネラルが決まるまで
11/20に発売したEDHをフューチャーした新セットである『統率者レジェンズ』では、多くの単色共闘ジェネラルが追加された。
非常に多くのジェネラルとのシナジーが見込まれている《千の顔の逆嶋》、驚異のマナコスト《ロフガフフの息子、ログラクフ》、新たなる《食物連鎖》ジェネラルである《ダスキネルの工作員、ネイディア》、重いが強力なテンポ獲得能力を持つ《東の樹の木霊》などなど、ぱっとは書き切れない程の有力なジェネラル候補が多数収録されている。多くのプレイヤーが新たなデッキを構築する中、自分が選んだ統率者レジェンズ発の新ジェネラルは《鋭い目の航海士、マルコム》。
海賊のダメージ誘発で宝物トークンを出す能力を持つ青のクリーチャーで、自身も海賊である上に飛行で攻撃を通しやすく、単体でも毎ターン《水蓮の花びら》1枚相当のアドバンテージを期待できる。
このダメージ誘発能力は戦闘ダメージに限らないという点がミソで、《光り角の海賊》の誘発型能力によるダメージでも誘発し、宝物トークンを生成する事が出来る。
そして《光り角の海賊》には戦闘中に2マナで繰り返し使える起動型ルーティング能力を持つため、対戦相手が2人以上で《マルコム》がいる状態で攻撃に参加すると、「ルーティング起動→各対戦相手にダメージ→宝物生成」という手順を繰り返すループを発生させる事が出来る。つまりライブラリーが残っている限りダメージを与える半無限ダメージコンボとなる。
このコンボの成立には《光り角の海賊》の攻撃が必要になるものの、《光り角の海賊》は速攻持ちのため、ジェネラル+1枚コンボを突然狙いに行けるのも使い勝手が良い。
そんな《マルコム》の共闘相手に自分が選んだのは《激情の薬瓶砕き》。
今回の『統率者レジェンズ』では強力な共闘ジェネラルが多数現れたが、そこである種逆説的に明確になってきたのが「C16の2色共闘は色が多いだけですでに強い」という点。優良共闘ジェネラルが多数追加された今回のセットの中にあって赤単共闘ジェネラルは特に豊作で、《ロフガフフの息子、ログラクフ》《三度の再誕、ジェスカ》《親指なしのクラーク》《船壊し、ダーゴ》など強力な共闘が複数いるのだが、それでも「色をもう1色増やせる」というメリットはそれだけで他を凌駕しうる。
サーチしたい《光り角の海賊》がクリーチャーであるため、最初はクリーチャーサーチを得意とする緑を追加できる《血を蒔く者、ターナ》で組み始めたのだが、黒の万能サーチで十分に事足りそうな事、さらには黒を加える事で現環境における最強コンボである《Demonic Consultation》《タッサの神託者》コンボを投入出来る事から赤黒の《激情の薬瓶砕き》を共闘相手に選んだ。
しかしながら自分の捨てた《ターナ》型のデッキも海外で研究されているようで、今後の動向が気になる所。
2.デッキリスト
デッキリストはこちら。
また、Moxfieldのデッキリストはこちら。ただしこちらはレシピ更新の可能性があるのでご注意ください。
3.デッキ解説
・勝ち手段
メインの勝ち手段はデッキ構築開始時に柱に据えた《マルコム》+《光り角の海賊》。「3+3+起動2マナ+戦闘フェイズ」とそこそこ重さと条件はあるが、サーチ1枚から狙えるコンボとしては軽いので攻めに行きやすい。
サブの勝ち手段は《タッサの神託者》+《Demonic Consultation》。どこからでも狙えて軽く止めにくい、現環境の最強コンボの一角で、黒を採用した強い理由。
また、こちらは率先して狙うものではないが、「《Timetwister》などの手札リセットスペル+《概念泥棒》or《船殻破り》」も投入されている。これらのカードは単体でも強く、コンボすればいいな程度の形ではあるのだが。
採用しなかった有力コンボとしては《死の国からの脱出》があって、これはジェスカイカラーでないと強さを十全に活かせないと考えたのがその理由。
・デッキの強み
なんといってもジェネラル+1枚コンボである《光り角の海賊》。幅広いサーチ1枚から勝ち切れる手段は、同色の有力ジェネラルである《反体制魔道士、ケス》にもある(《Demonic Consultation》系で《タッサの神託者》サーチ→《ケス》の能力で墓地から《Demonic Consultation》系をキャスト)のだが、パーツとなるジェネラルの軽さ・色拘束の少なさからジェネラル着地の下準備を行いやすい。《マルコム》単体だとせいぜい毎ターンの宝物補給程度なので、《ケス》に比べて除去の的になりにくいのも追い風。
またグリクシスカラーの中ではジェネラルが全体的に軽めで、《激情の後見》《致命的なはしゃぎ回り》《偏向はたき》といった強力な統率者ピッチを使いやすいのも利点。
・デッキの弱み
ジェネラルがハンドアドバンテージの獲得手段にならない事。サーチとドローソースを多めに投入する事により手が止まりにくい構築にはなっているのだが、それでもランダムで引いてくるデッキのカードなので、引き次第ではマナフラッドでやる事がない状況に陥る場合もある。
加えて、比較的攻撃的な構成になっているため、一度攻めに行って失敗し、パーツもカウンターも尽きた状態からの復帰を狙う事が特に苦手であると言える。手札に何らかのサーチがだぶついているのなら、7ドローなりコンボの再チャレンジカードなりで早めの復帰を狙えるのだが、そうでないのなら苦しいゲームになるだろう。
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