見出し画像

『神河:輝ける世界』統率者カードEDH視点カード評価

前回の通常セットのカード評価(下記リンク参照)に引き続き、統率者カードの方も気なるカードを見ていきたいと思います。


1・カードリスト・リリースノート

☆カードリスト

・通常版

・特別版

https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/card-image-gallery/kamigawa-neon-dynasty-variants

☆リリースノート

https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/kamigawa-neon-dynasty-release-notes-2022-02-09


2・カード評価

☆白

・永久忠義の義丸

画像6

ポツンと追加された共闘クリーチャー。

白単色ですが1マナと非常に軽く、《ロフガフフの息子、ログラクフ》ほどではないですが「クリーチャーが、統率者が戦場にいる」という状況を作りやすいため、統率者ピッチや生け贄カードを安定して使う事が出来るようになります。

《ログラクフ》同様、共闘相手を用いて色を増やしつつ、速攻重視のデッキで使うのが良いでしょう。ただ、単純にその目的だと基本的には《ログラクフ》の下位互換となってしまうため、使うのならば赤を使わない3色(白青黒、白青緑、白黒緑)の速攻デッキとなりそうです。


・鼓音轟かせ

画像1

アンタップの範囲がクリーチャー限定となった《種子生まれの詩神》のようなクリーチャー。範囲が狭い分、マナ総量は3と軽くなっています。

マナをあまり使わないクリーチャーのタップ能力をメインとして使い回したいのなら、《種子生まれの詩神》よりもお手軽に使えるのは良さそうです。

特に、《オズワルド・フィドルベンダー》のような白単ジェネラルだと《護衛募集員》でもサーチ出来るタフネスなので少しだけ手札に加えやすくなっているのも加点要素と言えるでしょう。贅沢を言うなら、今セットのスピリットに多かったエンチャント・クリーチャーになっていてくれればなお良かったのですが……。


・鉄魂の執行人

画像2

アーティファクトを繰り返しリアニメイトする能力を持つクリーチャー。

マナ総量は5マナと重いですが、自身のみならず統率者が単独で攻撃した際にも能力が誘発するため、十分な下準備さえしてあれば戦場に出たターンから仕事する事が出来る点は評価出来ます。

優秀な能力ではありますが、前述したとおりの重めのマナ総量、墓地にリアニメイト対象あっての能力である点もあり、全体的にかなり鈍重なカードという印象が残ります。活躍するのなら、スピードゆったり目のゲームとなりそうです。


・即時換装

画像3

クリーチャーを機体と変えてしまえるオーラ。1マナの瞬速持ちで、非常に扱いやすい軽さを持っています。

エンチャントされると「クリーチャーでないアーティファクト」となるため、召喚酔いにも影響されず、タフネスが0以下になっても死亡しません。それを利用して、《献身のドルイド》にエンチャントして無限マナを出すコンボが話題になっています。

同じく無限マナコンボとなる《療治の侍臣》に比べると、「パーツがクリーチャーとエンチャントに分かれているのでサーチしにくい」というデメリットがある一方で、「《献身のドルイド》の召喚酔いを気にしなくても良い。単体で運用する際のパワーが高い」というメリットがあります。


☆青

・模倣メカ

画像4

クリーチャーをコピーできる機体。

対戦相手のコントロールしているクリーチャーのコピーにしかなれない、コピーするだけではクリーチャーとして運用出来ない機体である、というデメリットを持っている分、マナ総量は2マナとかなり軽めです。

投入される場合は、《金粉のドレイク》や《波止場の恐喝者》といった戦場に出るだけで十分な仕事となるクリーチャーや、召喚酔いを無視出来るタップ能力持ちのジェネラルなどを期待してとなるでしょうか?

前述の《即時換装》と同様、《献身のドルイド》とコンボして無限マナを出せるため、コレをキャストすると対戦相手の《献身のドルイド》が突然爆散します。


・研究泥棒

画像5

青い《オーランの凍り牙》といった雰囲気のクリーチャー。クリーチャーの弱い青らしく、ドロー誘発はアーティファクト・クリーチャー限定と少し弱くなっています。

自身もアーティファクトであるため青でサーチしやすいのは優秀なのですが、その能力誘発範囲の狭さ故に、《練達飛行機械職人、サイ》や《エーテリウム造物師、ブレイヤ》辺りでしか使えないのが残念な所です。


☆黒

・無情な屍技術師

画像7

戦場に出た時に他のクリーチャーを代償に宝物を生成する能力と、アーティファクトを代償に墓地のクリーチャーをリアニメイトする能力を持ちます。互いの能力が補完的になっていますね。

見どころは前者の生け贄で宝物を生成する能力で、《生ける屍》系の大量リアニメイトカードを用いたループでは、マナ確保の役割を担う事が期待出来ます。生成する宝物の数はパワー参照なので、適当な大型クリーチャーが1体で6~8マナ程度でしたら容易に確保する事が出来そうです。


☆赤

特になし


☆緑

・生命起源の御神体

画像8

5色の固有色を持つ伝説の祭殿・エンチャント・レジェンド。墓地からエンチャントをリアニメイトする起動型能力と、トークンでないエンチャントが戦場に出るたびに1/1祭殿トークンを1体生成る誘発型能力を持ちます。

祭殿マシマシのファンデッキはもちろん、能力も全体的にエンチャントとの親和性が高いため、5色使えるエンチャントレス系デッキとして活躍させるのも面白そうです。

戦場に出るエンチャントを水増しする誘発型能力を持つため、《開花の幻霊》《セテッサの勇者》といった「エンチャントが戦場に出るたび」でドローが誘発する能力と組み合わせるとドローを大きく加速できるでしょう。


☆多色

・開闢機関、勝利械

画像9

統率者として使用できる、初の機体カード。

1マナタップで2ドロー1ディスカード+トークン生成という非常に大きなアドバンテージを得る事が出来る能力を持っており、ぶっちゃけ「搭乗してクリーチャーになると除去されやすくてもったいない」という身も蓋もない感想が飛び出てくるカードです。

EDHはジェネラルの大半がクリーチャーである関係上、クリーチャーでない方が除去を受けにくい環境です。アーティファクトは《通電式キー》のように簡単にアンタップできるカードも多いですし、特に戦場ではクリーチャーでないアーティファクトである事は有利に働く場面も多いでしょう。

一方の不安要素としては、現在の高レベル帯EDHでは《むかつき》《深淵への覗き込み》をはじめとする強力な呪文が跋扈する環境であるため、《激情の後見》のような「クリーチャーは打ち消せないが軽い」という性質を持つ打ち消しが流行している点があります。一般的なジェネラルに比べ、着地前の方が不安が大きいジェネラルであると言えそうです。

ドローしつつクリーチャーを戦場に出すため、《侵入警報》で無限ドローを狙うのは比較的楽なコンボルートのように思えます。搭乗8とクリーチャー化の手間はかかるものの、自身で登場要員は確保できますし、エンチャントは青白でサーチしやすいカードタイプなので良さそうな感じです。


3・まとめ

非常に軽い共闘クリーチャーの《永久忠義の義丸》、強力な起動型能力を持つ《開闢機関、勝利械》辺りは中々優秀なジェネラルとなりそうです。

また、《即時換装》《無情な屍技術師》は一部デッキでは採用に足るレベルのパワーがあるように思えます。

種類の少ない統率者カードとしては豊作だったのではないでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?