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日本三大カルスト巡り1(平尾台)

日本三大カルストを知っているだろうか?福岡県にある平尾台、山口県にある秋吉台、四国にある四国カルストだ。今回はその中の平尾台に行った思い出を綴っていく。

私が初めて平尾台を訪れたのはまだ原付に乗っていた頃。10年近くも前のことだ。都会よりも自然の風景が好きな私は、不意に三大カルストの1つである平尾台を一目見ようと原付を走らせた。
とはいえ途中で峠をいくつか越えねばならず、アクセスには時間が掛かった。道の途中までは何度も通る機会があったが、それでも平尾台までの約半分の道のりであった。途中からは初めて通る道。新鮮な景色に心を踊らせながら原付を走らせる。そして目的地が近くなって気付く。ガソリンが足りない。交通量がそれなりに多い道だったので、給油は出来れば対向車線側に渡らずに済むところで行いたい。そう考えていたため、対向車線側にあったものは見送っていた。しかし左側になかなかガソリンスタンドが無い。
そうこうするうちに、曲がれば平尾台へ続く交差点まで着いてしまった。それでもガソリンスタンドは見当たらない。流石に山の方へ入ればガソリンスタンドは無いだろう。私は曲がらずガソリンスタンドを探す。そこでとうとうガス欠となった。

そこから暫く押し歩くと、幸いにも交番を見付けた。ガス欠になった旨を伝え、最寄りのガソリンスタンドを訊ねる。すると、最寄りのガソリンスタンドへ連絡してくれたが、不運にもガソリン缶は貸し出されており、直接給油に行く他無いとのことだった。ガソリンスタンドの場所を教えてもらったこと、問い合わせてもらったことにお礼を言い、ガソリンスタンドまで原付を押し歩く。秋が近かったが、時刻は13時頃でまだまだ暑い。私は日差しを避けるため、少し遠回りなルートを選んだ。

それから無事にガソリンスタンドへ辿り着き、給油を済ませて平尾台へ向かう。道中は、乗用車同士なら譲り合いが必要な程の狭さだ。そして、とうとう平尾台に着き、とりあえず駐車場に原付を停める。その時だった。
「雨だ。」
ポツポツと、いや、高台だったため、風のせいで横に近い角度で風雨が吹き荒ぶ。すっかり空模様は変わっていた。天気予報をしっかり確認していなかったことを悔やむ。この天気ではせっかくの平尾台も楽しめないだろう、私は急いで合羽を着込み、引き返す。
(でも、せっかく初めての場所に来たなら初めての道を通ってみたい)
そう内心思い、その考えに沿って行動したことを後悔することになる。国道ではなく、山中を通る県道を選択し、初めて通る山道でカーブの具合が分からず、下りで何度も転倒した。初めての道でスピードは出していなかったので、幸いにも肘や膝の擦り傷程度で済んだ。そんな惨状になりつつも、なんとかコンビニに辿り着く。雨は止みかけており、そこで現在地を確認し帰り道を調べた。そこからも安全運転で、何とか無事に帰宅することができた。

このように、私が初めて平尾台を訪れた時は散々な結果だった。しかし、こうした失敗をすることで次は二の轍を踏まないように対策をする。それ以後3回は平尾台を訪れているが、当然怪我をするようなことは無くなった。尚、冒頭に上げている写真は、2021年にバイクで訪れた時に撮影したものである。