見出し画像

クラブ活動

小学校では、4年生以上になると時間割に「クラブ活動」が登場する。4年生の頃のクラブ活動の思い出はあまり残っていないが、5・6年生の頃のクラブ活動のことは覚えている。

小学4年生ぐらいの頃に、マンガ雑誌で読んだのか、将棋の駒の動かし方を知った。それで、昼休みに将棋で遊んだこともある。それをきっかけとしてか、私は小学5年生の頃のクラブ活動で将棋クラブを選んだ。6年生の数が多く、毎回クラブ活動で6年生と将棋を指しては負け、毎週のように泣いていた。
そんな状態だったから、6年生になってクラブ活動をどれにするか悩んでいると、友達からまた将棋クラブをやろうと誘われた。その年、同学年で将棋クラブを選んだのは私と友達の二人だけで、4年生も多く、活気のあるクラブ活動になった。

そのクラブ活動で印象に残っている1局がある。私は飛車や角行で相手の玉を追い詰め、追いかけっこの様相を呈していた。その中で、相手は私の角行が効いている場所に玉を逃がしていたのだが、それを私は見逃してしまい、追いかけっこを続けてしまった。手を打ってから王手になっていたことに気付き、軽率な手を打ったこと悔やんだが、これはクラブ活動だ。楽しんで将棋を指せたから満足だった。

クラブ活動で気を大きくし、小学6年生の頃に1度、県内での将棋大会に出場したこともある。攻めや守りの定石なんてものがあることすらも知らずに参加した将棋大会、結果は当然初戦負けだった。私なりには真剣に挑んでいたから悔しく、また涙を流した。


今でも、将棋はそれなりに好きだが、やれ美濃囲いだの、棒銀だのといった戦術は名前しか知らない。その程度のゆるい楽しみ方でいい。本格的に戦術を覚えて真剣に戦うのも楽しいのだろうが、私はこのレベルでも充分に楽しめる。ものの楽しみ方は人それぞれでいいのだ。