見出し画像

変化した夢と現実

※これは、子どもの頃に抱いた「将来の夢」の続きです。

子どもの頃に描いた「将来の夢」。それを諦めるというよりは保留した私は、幅広い選択を取れる普通科高校へ進学することにした。だが、その直前。当時中学3年生である私達の担任の先生が、ちょうど私達の卒業と共に定年退職されることを知った。その先生から学んだことは色々あった。そして卒業式のときにこう思った。
「私達と一緒に卒業し、教師として有終の美を飾った、あの先生のようになりたい。」
夢が変わった瞬間だった。

高校に入ると、目指す場所が教育系の学部になった。授業料の安い国立で、県内にある、教育系の学部学科。選択肢は限られる。中学生の頃は数学と英語が好きだったが、高校生になると好きな科目が数学・化学・物理に変わった。その辺りの教員免許を取得できる所、と更に目的が具体化されていく。そして私はそれが適う大学に入った。

大学は、教員免許が取得できる学科に入った。というよりは、教員免許を取らないと卒業出来ない学科、という方がより正確かもしれない。教えることは好きだったが、実際には自分で研究する方がもっと好きであることに気付く。転学部や転学も考えた。でも、同級生からはせっかくの縁だから一緒に卒業したいと説得された。私が理想とする道とは違うかもしれないが、その道を通り続けることにした。

そして私は教員免許を取得し、大学を卒業した。しかし教職に就いていない私にとって、教員免許は無用の長物だ。教えることは好きだし、何らかの形で教育には携わりたいという想いは変わらない。こうして、夢の最終的な出力の形は違えども、まだ私の中に夢は生き続けている。