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二輪車と高速道路

地方に住んでいる人であれば、普通自動車の運転免許を取得する人は多いだろう。地方では就職の際に、普通自動車の運転免許が必要とされるところもよく見る。
だが、二輪車の運転免許はどうだろう?免許の区分としては、小型自動二輪車、普通自動二輪車、大型自動二輪車とあるが、いずれもそれらの車両に乗ろうと思わなければ取得はしないものだ。だから、初めにその教習がどんなものなのかに触れていく。

普通自動車の教習と違うところはいくつもあるが、まずはプロテクターを着けること。二輪車は生身で運転するから、怪我のリスクが付きまとう。だから当然頭部にはヘルメットをしているが、それ以外の肘や膝など、万が一転倒した時に怪我しやすい場所には、予めプロテクターを着けて防護しておくのだ。
そして、路上教習をしないこと。要は、自動車学校内にあるコースの中しか走行しない。そして、そのコースも二輪車しか走行しないから、普通自動車のものに比べると道路が狭いのが特徴だ。

さて、導入が長くなってしまったが、ここまでの話で気付いた人も居るだろう。二輪車の運転免許の取得の際には、路上教習をしない。つまり、高速道路教習も無い。排気量が125ccを超えるバイクであれば、高速道路を走行することが可能だし、更に一定の条件を満たせば高速道路での二人乗りだって可能になる。しかし、高速道路への乗り方を二輪車の教習では教えてもらえないのだ。
現在はETCの導入が進んでいる。しかし、二輪車でETCを使えるのは新しい車両や、乗り手によってカスタムされた車両ぐらいだったはずだ。高速道路を二輪車で運転するハードルは年々上がっているように思える。
九州から本州へバイクで行くには、高速道路という選択肢の他に、有料道路である関門トンネルを通る選択肢もある。しかし、四国へ私の乗っているバイクで行こうと思えば、高速道路かフェリーしか選択肢が無い。有名な「しまなみ海道」の自転車歩行者道は排気量125cc以下のバイクしか通れず、125cc超だと高速道路を通らないといけないのだ。(※エンジンを切って押し歩きすれば歩行者扱いとなり、しまなみ海道の自転車歩行者道を通ることはできるが、ガス欠のような緊急事態を除き私は推奨しない。)
二輪車で安全に高速道路を走行する方法は、自分自身で学んでいくしかない。だが、ただでさえ二輪車は生身であるのに、最近は煽り運転も目立ってきている。身の安全には代えられないと思う私は、「のんびりした旅が良い」、そう自分に言い聞かせて今日も一般道を走行する。