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日本三大カルスト巡り3(四国カルスト)

日本三大カルストを知っているだろうか?福岡県にある平尾台、山口県にある秋吉台、四国にある四国カルストだ。今回はその中の四国カルストに行った思い出を綴っていく。

四国カルストを訪れた理由、それは単純明快だ。「日本三大カルストの中で、私がまだ行ったことが無かったから。」仕事を辞めてすぐの頃、数日掛けて遠出できる機会などそうそう無いと、四国カルストを訪れたいと思い、実行に移した。
九州から四国へ車両でアクセスする方法はいくつかあるが、大別すると、九州から四国へ直接フェリーで行く、本州を経由して本州からフェリーで四国へ行く、本州を経由して陸路だけで四国へ行く、という3通りだ。しかし、フェリーでは予約の都合や便数の都合がある。九州はなるべく夜間に移動したい私は、本州を経由して本州からフェリーで四国へ行く方法を使った。
出発したのは夜。今回は下関で一泊した。そこから山口県柳井市のフェリー乗り場を目指す。屋代島から乗船したい気持ちもあったが、そこから乗れる便には限りがあった。余裕を持ってフェリー乗り場へ向かい、フェリーのチケットを買う。原付やバイクでフェリーに乗るのは人生で2度目か3度目だったろうか、流石にまだ慣れない。
フェリーに乗っている間、SNSを確認する。すると、私が松山へ向かうフェリーに乗ることを知り、松山に住む友人から連絡が来ていた。行先の計画や、観光する場所、宿泊の目処など、色々とやり取りした。当初はネットカフェにでもまた泊まるつもりだったが、友人の厚意に甘えて泊めてもらうことにした。当然、ネットカフェより寝心地は良かった。
彼は翌日仕事だったので、私も彼に合わせて起床し、支度する。泊めてくれたことや観光地を教えてもらったことに感謝しつつ、旅を続ける。

バイクを走らせること1時間、休憩のため道の駅に立ち寄った。気温は1桁。最低限の防寒はしているがバイクではまだまだ寒い。そこでとある老人に声を掛けられた。その老人は本州で寺の住職をしており、お遍路をしているのだそうだ。バイクでは1時間の道のりも、徒歩では半日やそれ以上は掛かる。そんな過酷なことをその老人はされていたのだ。偶然の出会いではあったが、その方の話を聴けたことは私の意識を変えた。一度に全てとは言わないまでも、お遍路を少し経験してみたい。そう思った。

その老人を見送り、私は旅を続ける。初めての道だったので、当然のように道を間違えた。もう少し早く着くことのできる道があったのだが、曲がる道を間違え、随分と遠回りになってしまった。そしてようやく四国カルストに辿り着く。気温は5度もない。高地だから風も強かった。空気が透き通り、眺望は良かったものの、来る時期が少し早かったかもしれない。時刻もまだ10時前で、ツーリストは他に見当たらなかった。

目的を達成し、今度は帰り道を考える。せっかくなら、来た時と違う道を通りたかった。だから、帰りは愛媛から大分へ出ているフェリーに乗ることにした。余裕をもって予約し、時間が余る。温泉に入ったり、今回使うフェリー乗り場でない、もう一つのフェリー乗り場までバイクで行ってみたりもした。そして、大分で一泊し、身知った道を帰宅した。

私の住んでいる所から一番遠い四国カルストで、3泊もしたものだから、簡潔にまとめたものの流石に長くなってしまった。この旅で感じたことはたくさんある。大型の連休で、しかも天気に恵まれなければ同じようなことは出来ないだろう。だが、きっとまた四国を訪れたい。そう考えている。