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大島洋平 安打製造機が示すヤバすぎる数値【2023ドラゴンズ個人成績分析 - 08】

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個人成績分析の第8弾は大島洋平選手です。背番号にちなんでます。
2023シーズンは大島選手にとって大きな変化のあったシーズンでした。本格的にレフトを守るようになり、代打での出場も多くなりました。また、先発した試合でも6番あたりの打順を打つことが多いシーズンでした。とはいえ、年齢を感じさせない打棒は健在で、終わってみれば規定打席到達、さらにはセ・リーグの打率5位と、さすがの成績と言えるでしょう。本記事では、そんな大島選手の打撃について掘り下げていきます。

本記事のデータは、主にNPB公式および日刊スポーツ様から集計しています。独自集計のデータがほとんどですので、一部実際の数値とずれている場合があるかもしれませんがご容赦ください。もし見つけたら教えて頂けると助かります。



2023シーズン成績まとめ

大島選手の2023シーズン成績はこちら。

大島洋平 2023シーズン主要スタッツ

ストライクゾーンはリーグ平均よりもスイングしていないのに対して、ボールゾーンにはリーグ平均以上に手を出してしまっています。にもかかわらず、Whiff%(空振り率: 空振り数/スイング数)はリーグ平均の半分以下の9.7%です(!)ストライクだろうがボールだろうが並外れたコンタクト能力で対応できているということです。

打率は.289とセ・リーグ5位の数字を残していますが、その割に出塁率は高くありません。原因は主にリーグ平均の半分以下であるBB%(四球率)にあります。ボールゾーンまでスイングして、しかもコンタクトできてしまっていることが、逆にフォアボール数の低下に繋がっていると考えられます。出塁率は極めて重要な指標なので、ボール球はできるだけ見逃して数字を高めていきたいところです。

対ストレート/変化球別スタッツ

続いて、対ストレート/変化球別のスタッツを見てみましょう。

大島洋平 対ストレート/変化球別スタッツ

ストレートのWhiff%が脅威の4.3%!!100球スイングして5回も空振りしていないということになります。もう訳が分かりません。変化球についてもWhiff%はリーグ平均の半分程度となっています。

大島選手はストレートと変化球で特にどちらが得意・苦手ということは無いようです。ただ、リーグ平均と比べると対変化球の数字が際立ちます。

全然空振りしない男

というわけで、Whiff%についてもっと詳しく見ていきたいと思います。下の図は、対ストレートのゾーン別Whiff%です。1枚目が大島選手、2枚目がリーグの左打者平均を比較のために示しています。

大島洋平 対ストレート ゾーン別Whiff%
リーグ左打者平均 対ストレート ゾーン別Whiff%

一目瞭然なんですけど、大島ヤバくない?語彙力を失うほどヤバい。それ以外言うことが見つかりません。

続いて変化球についても見てみましょう。

大島洋平 対変化球 ゾーン別Whiff%
リーグ左打者平均 対変化球 ゾーン別Whiff%

ストレートほどではないにせよ、こちらもとんでもない絵になっています。大島選手から空振りを奪うのは至難の業ということですね…

得点圏になると傾向に変化が

最後にランナーのシチュエーション別にスタッツをまとめてみました。

大島洋平 シチュエーション別スタッツ

得点圏と非得点圏を比較すると、傾向の違いが見て取れます。非得点圏では基本的に待つ傾向にありましたが、得点圏になるとストライクゾーン内のボールに対してスイングする確率が大幅に上昇します。併せてボール球のスイング率も小幅に上昇しています。さらに、非得点圏で8.5%だったWhiff%が14.5%まで悪化します。その割には打率やOPSなどの指標は得点圏の方が高くなっていますね。得点圏では積極的に仕掛けるようになり、それが実を結んでいるようです。

まとめ

ここまで読んで頂きありがとうございました。
大島選手の2023シーズンをまとめると、

  • とにかく空振りしない

  • ストレートは本当に全然空振りしない

  • 得点圏では積極的にスイングするようになる

  • 課題は出塁率(特に四球)

こんな感じです。

ヒットメーカーとしてまだまだやれるばかりか、出塁率が上がってくればもう一度上位打順で勝負できる選手だと思っています。2024シーズンも引き続きレフトが主戦場になるかと思いますが、今年も「そろそろ衰えてくるから…」といった予想を跳ね返す活躍が楽しみですね。逆に若手選手たちにとってはかなり高い壁だと思うので、そんな大島選手を脅かす存在が一人でも多く出てくることも楽しみにしつつ、キャンプを見ていきたいと思います。

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