見出し画像

「速読」に関する一考察と「真芯」を捕らえる速読術の考え方。

何年かに一度の割合で教育業界では「速読ブーム」が起こる。もしかしたら、あなたも一度は興味を持ったことがあるかもしれない。受験勉強や資格の勉強、シンプルに面白そうだから能力開発的に実行する人もいるだろう。しかしながら「魔法のような速読」には個人的には疑問だ。

「知らない内容でもグングン読める!」みたいな文言も散見される怪しい速読業界であるが、あれはどう考えてもおかしい(というか、完全に詐欺である)。たとえば、ちまたでいう魔法のような速読ができても専門でなければ医学論文は理解できないだろうし、ソシュールが定義づけた「通時態と共時態の意味の違い」も知らないと文字は通過できても理解に届かない。

つまり、世間で蔓延る速読=「文字を高速で通過するだけ」なのである。ゆえに、速読本では点と線を使った目の動かし方などの指導が多い。こんなのである。はあ?って感じ。

画像1

いわゆる「眼球トレーニング」は、2016年の論文では「ほぼ効果なし」が証明されてしまっている。個人的には違う脳を使えば少しだけ、ビミョーには効果あると思っていたが、あまり大きな効果はないようだ(同時進行での分野別の勉強も大事。つまり速読だけのテクニカルをマスターしても無駄)。

そこで本記事では「速読」の真芯をとらえた攻略テクニックを開示する。日々の読書や「文字読み」に活用していただければ幸いである。尚、本記事は「アカデミック文章のみ」への言及である。小説は該当しないのでヨロシク。

それでは、いこう。

ここから先は

12,256字

¥ 444

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?