★知能研究者(16)

僕の恋人は都内の私立高校で国語の教師をやっています。僕たちは同じ大学でした。テニスの同好会で知り合い、交際を始めました。

彼女は大学を卒業したあとすぐに教師になりました。今年で三年目ぐらいかな。仕事は楽しいか?と聞いたら、微妙!と言ってました。(笑)

僕たちはどちらも独り暮らしです。週末はどちらかの部屋で過ごすことが多いです。彼女は料理がとても上手で、今までいろんなものを食べましたが全て美味しかったです。

さて、「美味しい料理を作ることができる能力」は知能でしょうか?僕が思うに、知能をフル活用して一定レベルに到達することはできるが、そこからさらにレベルアップするにはセンスが必要なのでは?ということ。

僕は調理の素人なので迂闊なことは言えませんが、過去、様々な調理人が書いた本を読みますと、いわゆる家庭料理ではなく、大事なお客様をもてなすプロフェッショナルな料理作りというのはアートの世界であり、各人のセンスにより結果が大きく左右されるのではないか、ということ。

また、家庭料理においては料理担当者のコミュニケーション能力、柔軟性、観察力が大事ではないか、と思います。僕の彼女は調理が得意と書きましたが、より正確に言えば「僕の舌に合わせた味付けができる」ということなんです。

彼女は僕が食べている様子を見て料理に満足しているかどうか、すぐに分かるそうです。食べたあと、感想を聞かれることもあります。彼女はこうやって、料理の味付けを調整できる。この料理は○○的に作る!みたいな強いこだわりがなく、考え方に柔軟性がある、と見てよろしいでしょう。


(つづく)

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