★知能研究者(25)

知能がコントロールできること、できないことを考えてみましょう。

まず、今日の天気について。今日の東京はまあまあ良い天気ですね。あんまり暑くなって欲しくない、とは思いますが、僕たちは天気を自由自在にコントロールできる知能、道具を持っていません。

僕の彼女は一般女性同様、月に一回、気分が重くなります。詳細心理は、男性の僕には分からないことです。彼女いわく、酷いときは薬を飲む、と言っていました。つまりこの件は「薬で(ある程度は)コントロールできる」ことです。

僕の研究室には青森出身の赤沢という陽気な研究者がいますけど、彼はときおり、机に突っ伏して寝るんです。同時にすごい大きなイビキをかくんですが、そのときは即座に他の学生が注意します。すなわち、赤沢のイビキ問題は容易にコントロール可能。

では、我が国とロシアの領土問題は?

北方領土は明らかに旧ソ連が日本敗戦のどさくさに紛れて不法に略奪した地域ですが、旧ソ連、そしてロシアはのらりくらりとこの問題から逃げつづけています。

これ、我々日本国民が努力してなんとかなる問題ですか?かなり難しいんじゃないでしょうか。過激な言い方になりますが、日本が圧倒的な軍事力を明示してロシアを恐喝しない限り、北方領土を取り返すのは難しいと思いますね。

僕たちの日々の生活では自身の知能、あるいは何らかの能力、熱意を用いて解決可能な事柄、解決不可能な事柄があります。その見極めが大事だと思いますね。

自分の力、あるいは何人かの助力、あるいは何らかの道具を使っても決して動かせない石があるとき、それを動かそうとがんばることは全く無駄とは思いませんが、数学的な言い方をすれば、定数はそのまま放置し、自分が自在にコントロール可能な変数の処理にたくさんの時間を用いたほうがよろしいかもしれません。

ただし、かなり重い石を持ち上げようとする行為自体を無益100%とは思いません。忍耐力、筋力、逆境に打ち勝つための精神力が鍛えられますから。


(つづく)


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