★国語教師(36)

僕は都内公立高校出身です。毎年東大に10人~20人合格するぐらいの、まあまあの進学校で学びました。その高校で睦美と出会ったのです。読書愛好会という部活で僕が二年生のとき睦美は三年生で部長だった。そして僕は睦美に選ばれ、結ばれた。

というような話を、生徒には言いたくないですね。(笑)

もちろん聞かれたらちゃんと答えますけど、いまだかつて「奥さんとの馴れ初めは?」などと聞かれたことが一度もない。これはなぜだと思いますか?

結局、生徒たちは僕に対する関心が極めて低いんです。学校にたくさんいる教師のうちの一人に過ぎないのです。それをよく自覚する必要がありますよ。

うちの学校は女子生徒も多いですから、学校事情をよく知らない外部の男性からは「女子高生と毎日会える?羨ましいなあ」とか、まあまあありきたりな反応があるわけですけど、僕ら教師からすると生徒との恋愛?それ、ドラマでしょ?と思いますよ。セクハラ発言も厳禁です。あっという間に女子生徒たちの間で噂になります。

僕は40近い、キモいオヤジです。世の中の女性から見てなんら魅力がない平凡なオヤジ。それをちゃんと自覚する必要があります。

たまーに、先生だいすき~☆とか言って近付いてくる女子もいますけど、だいたいはちゃんと下心があります。テストの採点を甘くして欲しいんでしょうね。(笑)

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我が家では相変わらず長太郎が弟たちに算数の問題を出してます。弟たちは小学二年~五年で学年に幅があるため同じ問題は出しません。長四郎と長五郎にはこの問題、とかやってますよ。

長太郎は早くも中学の数学の問題に取り組み始めました。数学者の伝記なども夢中で読んでますよ。まさに、好きこそものの上手なれ、という感じですかね。毎日毎日巨大な白紙に図形問題を書いたりして遊んでいます。試しに睦美が「大学への数学」という雑誌を買い与えたら夢中で読んでいました。学校での算数のテストは常に満点です。

この先彼がどんな職業に就くのか現段階では全く分かりませんけど算数でもサッカーでも何でもいいんですよ。子供が何かに夢中になっている様子を見ると(それが反社会的なことでない限りは)親が安心するんですよね。引きこもりの子供を見て毎日心配する親の気持ちはとてもよく理解できます。

長太郎は算数に夢中、長次郎はサッカー。兄弟それぞれですね。それ以外の子供たちは何かに熱中するというわけではなく、目の前のものすべてが珍しいという感じですよ。好奇心が半端ないです。毎日毎日脳が興奮している状態なのかもしれません。

すべての子供に共通するのは「本が大好き」ということです。最近長太郎は小学校の図書館では物足りなくなったらしく、近所の区立図書館に行くようになりました。

杉並区には区立図書館が13ヵ所あります。本大好きな我が家のメンバーにとってはすごく恵まれた環境ですよ。

ネットで在庫を確認すると「その本は〇〇図書館にあります」とすぐに分かります。長太郎によると荻窪にある区立図書館の蔵書数が最も多く、読みたい本が無数にあるよ、と述べていました。

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