見出し画像

俺は値下げしない営業マンが好きだ!【機械設計者のぼやき】

はじめまして!

私は中小企業の機械メーカーで設計者として働いているドラフターと言います。

「機械設計者の働き方.com」というサイトも運営しています。

今回は私が働いている時によく感じる「自社の機械を値下げして売る営業マンへの文句」を書いていきます。

一生懸命に設計した機械をとんでもない値引きをされて売られた経験は今でも忘れられません。

その時は営業マンに腹が立ち文句も言いますが彼らは彼らで値引きをした理由があるはずです。

この記事では営業マンが値下げをする理由を考えつつ、値下げをされた技術者がどう思うのかをリアルに書きました。

共感して頂けると嬉しいです。

値下げをする装置メーカー営業マン

私は中小企業の機械メーカーで機械設計の仕事をしています。

どんな機械かというとお客様である工場で使用する産業機械です。

どんな工場かは私の身バレに繋がるのでお伝えできません。すいません。

産業機械、いわゆる装置メーカーに勤めていて思う事があります。

それが「俺達の営業マン値下げし過ぎだろ!!」

ビックリマークを2つ入れましたが心情では怒りマークが10個は欲しいところです笑

どれだけの値下げかというと機械本体に対して数十万円は当たり前、時には1000万近く値引きする事もあります。

営業マンが出している見積もりを見た時に、「おいおいおい!どんだけ値引きすんねん!!」と頭の中が怒り狂った事も一度や二度とではありません。

機械の価格は機種によって全く変わりますが数千万から数億円です。

この販売価格に対して10%は当たり前、時に20%近く値引きしています。

この状況が機械設計者として私は許せないのです。

技術者が値引きを嫌がる理由

・自分の仕事の価値を感じられなくなる

技術者が自分で生み出したものに対して値引きされるという事は自分の仕事に価値がないと言われているとの同義なのです。

私は機械設計者ですが私が描いた図面、設計書、試験評価、機械の調整、これらに価値がない(お前の仕事は意味がない)と言われてる気がします。

「おいおい、それはお前の勘違いだろ。俺たちはそんなつもりで値引きなんてしてないよ」と営業マンの人達は言うでしょう。

事実そうだと思いますが、技術者はプライドが高い上性格がねじ曲がっているのですぐに傷ついてしまうんです笑

・原価、工数の削減意味がなくなる


技術者が値下げを嫌がる理由の一つとして、自分達の原価と工数の削減意味がなくなるからです。

現場で働く技術者達は日々上司から機械の製造原価削減、工数の削減を求められます。

少しでも安く、速く作るために日々頭をフル回転してるのです。

だけど必死に頑張っても1%原価削減できれば大成功です。

この苦労を営業マンが簡単に原価の10%も値切りしてしまえば僕らの血と涙の結晶がなくなってしまうのです。

これを何も思わずに受け入れる技術者がいるはずもありません。


・原価率が変わる


これは私の会社特有かもしれませんが機械の原価率を値引き後の受注金額で計算します。

本来であれば機械の原価に利益を乗せた金額が分母になるはずが値引き後の金額が分母になります。

これのせいで原価率がグッとアップし、上司から「ドラフター君、今回は原価率が高いけどどうゆう事なの?」と詰められます。

私からすると「いやいや、原価率が高いのは営業が大幅な値引きをしてそれが分母になってるからですよ!」と言っても通用しません。

たしかに会社で考えれば原価÷受注金額が原価率になります。

しかし現場責任者である私からすると「勝手に営業マンに値引きされた事なんて関係あるか!」と思うわけです。

これを自分の成績(評価)にいれられたらたまったもんじゃないです。

営業マンの言い訳


ここまでが僕が一方的に営業マンへの文句(僕は提案だと思っていますが)をお伝えしましたが営業マンも値引きをしたくてしているわけではありません。

彼らも会社の売上を少しでも上げるために値引きをし、機械を売ろうとします。

私がよく聞く営業マン達の言い訳を紹介します。(営業マンの皆さんごめんなさい!)

・次の案件がある


最もよく聞くのが「次の機械、工事があるので今回は仕方なく値引きしたんです」、この言い訳です。

たしかに値引きする事により次も買おうと思ってくれ、実際に購入してくれたら会社としては悪くないです。

でもこれに対して私は「値引きなんて誰でもできるだろう。値引きせず売るのが営業マンの腕の見せ所なのでは?」と思ってます。

事実、できる営業マンは値引きせず機械を売るのであながち間違ってはいないでしょう。

自分の営業スキルの低さを言い訳にしている感じが伝わってくるのです。

・競合がいる


「今回は競合がいてコンペに勝つために値引きしたんです」

これもよく営業マンから聞きます。

この話を聞いた時に私は

「おいおいおい。それはお前のプレゼン力が低くて、負けたんじゃないのか?競合とどう比べられて何が敗因だったのか分析はしたのか?」と感じます。

このいい訳も自分のスキルのなさではなく、価格のせいにしている感じが見え隠れするのが私が腹立つ一番の要因です。

「すいません。僕のプレゼンスキルが低くて、値引きして受注しちゃいました。次はスキルを上げて利益あげます!」くらい言ってくれたら、技術者も「また一緒に頑張ろう!」と前向きな気持ちになれるものなのですが。

次回予告

ここまで現役機械設計者が自社の営業マン対して思うことをぶちまけました(笑)

ただ文句ばっかり言っても課題は解決されないので次回はどうやったら状況が改善するかを考えます。

私が考える「値下げをするな思う理由」と「技術者と営業が共に幸せになるために」という切り口で記事にしたいと思います。

もし私に興味を持っていただけたら運営している「機械設計者の働き方.com」ものぞいて頂けると嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?