教育費と家計のバランス、計画的ですか?Part2 中学受験「合格さえすれば」に異論

 つい先日、中学受験指導専門代表の方が「第一志望に合格できなければ公立中に行って高校受験で『リベンジ』を図るより、とにかく『合格を』。」と主張していたのを読んで、まず異論。

 確かに、頑張った小学生に「合格」の二文字はとても晴れやかな贈り物。でも、それ以上に、第五志望でも何でも、入ったならそこへ行くのが良い、には疑問です。

 まず、その論の中で全く「経済的視点」が欠けていたこと。大学人なら常識ですが、大学の収入の内「検定料収入」は莫大なのです。勿論、入学者からの授業料がメインですが、有名私大になると政治から経済、法、文、商、教育、と全ての学部を受けて貰えば、1学部5万円として簡単に1受験生から数十万円の検定料が入ります。これを受験数の数に掛ければ天文学的数字。
  
  中学受験も同じこと。検定料収入、すなわち沢山志望校を受けてくれれば、中学も潤うのです。確かに、12月、1月校を受験して滑り止めや試験慣れは常套手段。私立なら2/1、国立なら2/3をピークとして、その前後、第1回、第2回試験を用意し、午前・午後で7日前後まで沢山受験できるようになっています。

 しかし、それだけ中学を7校も受ければ私立なら2万円、それだけで14万円。第一志望まで待ってくれない学校には入学金(下手すると50万円)を収めなければなりません(行かなくても)。これに、受験料、交通費、地方なら宿泊費、と、バカになる金額ではありません。

 しかも、経済的に大変なのは、その入学後、なのです。前回触れたので繰り返しませんが。第一志望に合格できたなら、素晴らしいことで、私も応援して合格を生徒様と喜び合う瞬間は最高!

 でも、その場合、同級生は強者揃いですから、授業のスピードも進度も速く、余程地頭がよくないと、やはり塾や家庭教師が必要になります。逆に、第五志望だけど折角受かったのだから・・・とそこに行くと、生徒様自身が満足していないだけでなく、他にも問題があるのです。

 これについては、次回にお話しますね!

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