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新型コロナウイルス感染症に伴ってみられる舌や口の病変

こんばんは。お住まいの地域は梅雨明けしましたか?
小中学生の夏休みももうすぐです

コロナが流行中です、下の発言を見かけたので新型コロウイルス感染症の時に発症した口まわりの病変をお知らせします

はじめの武漢型ウイルスの頃から、口腔内の病変が報告されています。今回流行している変異株になって出てきた新しい症状ではありません

新型コロナウイルス感染症による舌潰瘍


下図では、円で囲った部分は腫れていて、中央に潰瘍があります。これらは疼痛を伴います。また黒い矢印の先に白い粒状のものが見られます

対応策


うがい薬、のど飴、トローチ、龍角散など

舌の腫れや痛みがひどい時はイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症も有効ですが、すでにコロナの解熱剤を服用している場合は服用量が多くなりすぎるので追加する必要はありません

新型コロナウイルス感染症が治る頃に消失します
おおよそ2〜3週間くらいの期間です。それよりも長く続く場合は信頼のおける近医にご相談ください

この記事は、Tongue symptom could be red flag for Covid as new variant causes concern. 7月12日2024年 ECHO ニュース 全訳はこちら


新型コロナウイルス感染症による口腔内病変


口腔内病変は一般的な症状の出る2、3日前に出ることもあります

多い症状は、

口渇で、次いで味覚障害偽膜性真菌構造でした

そのほかには、舌の感覚の変化潰瘍、咀嚼中の筋肉痛、口腔内の腫れヘルペス病変、舌に白斑、または毛舌、など


新型コロナウイルス感染症によるヘルペス病変


下図は、唇にヘルペス病変として水疱ができた症例です。この患者さんは、PCRでCOVID-19が陽性となり、アジスロマイシン、レボフロキサシン、モンテルカスト、ナプロキセン、アセトアミノフェンが直ちに処方され、治癒しています

薬の解説
アジスロマイシンはマクロライド系抗生物質
レボフロキサシンはニューキノロン系抗菌薬
モンテルカストはロイコトリエン受容体拮抗剤で鼻腔通気抵抗などを抑制し、気管支喘息やアレルギー性鼻炎に伴う鼻づまり、鼻水、くしゃみなどの症状を改善します
ナプロキセンは鎮痛・抗炎症剤です
アセトアミノフェンはカロナール、解熱鎮痛薬です

ヘルペス病変の再発です
https://doi.org/10.1111/dth.14717

疼痛を伴うびらん


95歳のかたで、基礎疾患に慢性腎不全および心不全がありました。新型コロナウイルス感染症で入院の6日めに激しい疼痛を伴う舌および下唇のびらんを発症しました。酸素の経鼻投与を含むCOVID-19の治療に加え、重炭酸ナトリウムを含むうがい薬、リドカインベースの経口麻酔薬および治癒ジェルが適用され、入院22日後にこれらのびらんに明らかな改善を認めました。感染の6か月前にワクチンを接種しています

Published online 2024 Mar 11. doi: 10.21037/acr-23-158


最後まで読んでくださいましてありがとうございます

そろそろ週末ですね、お元気でお過ごしください

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