見出し画像

神はサイコロを振らない

フォロワーの皆様、こんにちは、ついに夏至がすぎました。お元気でお過ごしでしょうか?

医学部の皆様は、最初の第1章、および第5章のトラブルを読む必要がないです。第2章からどうぞ

いろいろ言い争い等が続いていますが、パイロン先生としてdsDNA残存系の指摘を取り入れた対応を行う方針です。副反応で苦しんでいる方々につながることが難しく、時間がかかっていますが必ず辿り着きます

6月24日16:32JST 末尾に付録2. DNase処理 で起こることを追加しました

6月23日23:05JST  Twitter で攻撃されているかたを発見しましたので、記事を補強しました

6月23日7:40JST 末尾にファイザーとモデルナのプラスミドDNA塩基配列のファイルを追加しました。テキスト形式です。ダウンロードして実験に使用できます

第1章 

事件:DNA混入説はデマのレベルなので、DNA混入説を採用する井上正康先生を全国有志医師の会は顧問から外す


全国有志医師の会とは?

全国有志医師の会は2022年2月に治験段階のワクチン接種事業の中止を求めて立ち上がった医師および医療従事者の団体です。構成員は2023年5月1日時点で、医師・歯科医・獣医:675名、医療従事者:809名 合計1484名です。代表は藤沢明徳医師 (ほんべつ循環器内科クリニック理事長、 所在:北海道中川郡本別町南1丁目6番地10)
全国有志医師の会ホームページ

この団体が、井上正康医師 (大阪市大医学部名誉教授、参政党外部アドバイザー、チーム日本学術顧問、ワクチンハラスメント救済センター代表理事) をコロナワクチンへのDNA混入を問題視したことを事由に顧問から外したと外聞がありました。

もう一度だけDNA混入について説明します。

第2章 Facts

コロナワクチンには死亡や副反応の多いロットがある

デンマークの研究です。2020 年 12 月 27 日から 2022 年 1 月 11 日までに投与された総数と副作用の数をバッチごとにプロットしたのが下のグラフです。デンマークで投与したBNT162b2ワクチンは、非常に副作用の発生頻度の高いA群と、ほとんど副作用のないC群、やや副作用のあるB群にきれいに分類することが可能だった。Eur J Clin Invest. Max Schmeling, 2023 link 
論文説明ブログ

図1.デンマークにおけるBNT612b2 mRNAワクチン接種後の疑わしい有害事象(SAE)の数(2020年12月27日~2022年1月11日)、ワクチンバッチごとの投与数に応じた。 各ドットは単一のワクチン バッチを表します。 トレンドラインは線形回帰直線です。

モデル図にすると
コロナワクチンには、副作用の多いA群、中間のB群、少ないC群 がある

ワクチンのロットに副作用の頻度の異なる3タイプが存在する理由を論理的に考えてみます。デンマークの統計解析結果は、接種者の属性に依存する副作用発生リスクではなく、ロットに依存する副作用発生リスクがあることを示しています。ロット間の副作用リスクが3群に分かれる事実は、生産工場レベルでの不具合を示唆する可能性が高い。

実際のワクチンバッチ全体像は下図赤枠になる。

国民は自分が接種されるワクチンがA、B、C のどれであるかを事前に知ることができない。これに対し、接種側はワクチンロットのリスク情報を事前に入手できる可能性が存在する。

接種事業の場合、Aタイプのワクチンを除去し、Bタイプを可能な限り減らし、Cタイプを用いて接種を行うのが正当ではないか。

デンマークの研究に対するドイツからの見解

原則として EU 内のすべてのファイザー・ビオンテックワクチン供給の品質管理を担当しているのは、パウル・エールリッヒ研究所 (PEI) である。 Gerald Dyker 先生 (Professor of Organic Chemistry at the Ruhr University Bochum),と Jörg Matysik 先生 (Professor of Analytical Chemistry at the University of Leipzig) は、PEIが非常に悪い「青」バッチのすべてと、それほど悪くない「緑」バッチの圧倒的多数をテストし、リリースを承認したが、無害な「黄色」バッチはほとんどテストに含まれていなかった (下図2) ことを発見し、 PEI は、これらのバッチに問題がないことを事前に知っていたと推察した。以上はRobert Kogon 氏による6月28日の記事による。
[この記事の紹介者: @fgidf98fj9jh0h @5rHxIhQGQnnRSOe 私も紹介したと教えてくれる方はコメントにお願いします]

下図2


第3章 mRNA医薬品の品質管理に使用されるチェック項目

mRNA 医薬品の品質・安全性評価の考え方.  2019 より

下図はビオンテック社の内部資料のスクリーンショットです。混入DNAの数値が黒塗りですが、Residual DNA template は XX ng DNA/mg RNA となっています

日本人研究者が提示されたDNA混入量が、製薬会社が当局に提出したDNA混入量よりもはるかに少ないようです。現時点で理由はわかりません。


日本人研究者によるモデルナワクチンバイアル中に混入するプラスミドDNAの発見

日本の研究者はモデルナのCOVID-19 mRNAワクチンをqPCR法で検査し、プラスミドDNA混入を証明し、プレプリントの前段階の実験データとしてツイッターで説明しました。

日本人研究者 新田剛博士の報告:プライマーはスパイクをコードする配列(複数箇所)、プラスミドの複製起点、薬剤耐性遺伝子に作成した (下図参照)。
どこをプライマーにしても、PCR (これはqPCRのことと推測した) で増幅されるDNAのサイズが同じであれば大体同じ値が出た。検量線も同じ。サイズが大きくなるほど(qPCRで増幅する断片の大きさと理解した) 混入DNA量は少なくなる傾向でした (サイズの大きな増幅をqPCR法した際のプライマーは不明)。

結果の解釈1:新田氏の報告から、彼のqPCR法で検出されたのは市販品製造工程①の”プラスミドDNA”の断片であると推測される。
主な理由2つは、(1). プラスミドの複製起点、薬剤耐性遺伝子が増幅された。(2). 鋳型DNAとプラスミドDNAの両方に存在する"スパイクをコードする配列"と、ベクターDNA (ここではプラスミドDNAと同じ) に存在するが鋳型DNAには存在しないと推定されるプラスミドの複製起点および薬剤耐性遺伝子のqPCR増幅結果が大体同じ値であったとツイートされた。

結果の解釈2:鋳型 DNAとして単純に直線化したプラスミド全長を使用するシステムの場合には、①と②の違いは直線化の痕跡のみとなる。この場合にプラスミドの複製起点や薬剤耐性遺伝子からmRNAが作られる可能性はないとされているだろう(推測)。従って、RNAと結合しているなどの特殊状況は考えられずDNaseで消化されない理由が不明である。
*環状プラスミドのままテンプレートとする方法もありますが、製品の安定性を考えるとプラスミドの直鎖状工程はあると考えました。

下図はマッカーナン氏がモデルナの2価ワクチンをNGS解析して作成したベクターマップです。おおよそのプライマー位置ご参照にご利用ください。

上図を説明したブログ

下記のまとめパネルの内容を更新しました。情報入手に至る過程で、リプライに辛抱強く対応してくださった苦労人の改さま、毒母乳さまありがとうございました

製薬会社から規制当局へワクチンバイアルへのDNA混入事象の報告


正常に接種事業が実施されている場合に、以下のことが成り立っています

事前に承認当局はワクチンの各バッチの基準値を製薬会社から報告されている。
ワクチンに残存するdsDNA量は鋳型DNAとしてqPCR法で検査された。
RNA含有量は蛍光法, UV Spectroscopy で測定された。
dsRNA量はImmunoblot法で測定された。

従ってデンマーク研究のBNT162b2の副作用リスクの高いAタイプでさえも基準値をクリアしていると推測される。

当局の規制は絶対的なものではなく、新しい懸念が出現した場合に更新される。今の場合、マッカーナン氏の結果に示唆されてqPCR法を実施した者が、マッカーナン氏の提示するプラスミドDNAの存在を証明してしまった。このため、混入プラスミドDNA問題について当局と製薬会社間でQ & Aのやりとりが始まる可能性はありますが、治験実施国が日本に限定される場合にはうやむやにされる可能性もあります。


第4章 再度のマッカーナン氏がFDAに説明したスライドの説明


米国、EU、日本の研究者はそれぞれ独立して Process 2 の市販品を調べました。
[ただし日本チームはProcess 2 の市販品であることを明確にしていません]


市販品ワクチンのバイアル内に混入可能なDNAは下図右の、

①テンプレートとして作成したプラスミドDNA、
または②mRNA合成の鋳型DNA

になります。

日本人研究者は①の環状プラスミドDNAの断片を検出したようです。

ところで、ワクチンは製品化の過程で、DNase処理されています。

DNaseの活性は、各バッチごとに製薬会社によって検査され、当局に報告されています。

正常の活性をもつDNaseは鋳型を酵素消化[分解]し、残存DNAはfragmantationされているはず。決してNGSの結果にDNAのシークエンスが含まれる長さはないはずです。

マッカーナン氏はワクチンバイアルをNGSにかけ、上図右のプラスミドDNAの配列を決定しました。このデータが捏造でない場合にはDNaseが正常に働いていません。そして、部分的ではありますが、日本人研究者はプラスミドDNA配列を持つDNAがワクチンバイアル内に残存することを証明しました。

DNaseの処理の失敗が起こったと解釈できる。また、上図 ①のプラスミドDNAが②のRNA translation の段階に残存していると考えられる。

なお欧州医薬品庁EMAの基準はdsDNA/RNAの量比であるため、dsDNA含有量が多い時、およびRNAの含有量が低い時に、dsDNA/RNA値が上昇します。

皆様に考えていただけるように、記載を詳しく変更しました↓

全ての皆様にお願いします

どうか被害に遭われている人を助けるためにお力をお貸しください


第5章 mRNAワクチンに関する疑問について発信している荒川 央博士のご紹介


経緯:荒川 央氏は2021年6月からnoteでmRNAワクチンの危険性を訴えている免疫学者です。私のnote記事にスキをくださるありがたい先生です。

略歴:1991年 京都大学理学部卒業 1996年 京都大学理学博士 (分子生物学、免疫学) バーゼル免疫学研究所 (バーゼル)、ハインリッヒ・ペッテ研究所 (ハンブルク)、ヘルムホルツ研究所 (ミュンヘン)、マックスプランク研究所 (ミュンヘン) を経て分子腫瘍学研究所 (ミラノ)所属

荒川先生は 1年前に花伝社さんから、note 記事をまとめた本を出版しました。

ところが、分子腫瘍学研究所 (ミラノ) に問い合わせが多くあり、同研究所はリスク対応をしました。すると、さらに問い合わせが増加し、上記図書の出版社が6月23日に注意喚起を行いました。

所属をどのように問題とするのかわからなかったので、短期間ですが例となるツイートを掲載します。この方は研究者の"テニュア"の理解が問題なのでしょうか?ちょっとわからないです

下↓のご意見は、荒川先生がスペースというツイッターで聞くことのできる音声配信を予定していた。予定される内容に対して荒川氏に対し、新田氏が非常に未熟な実験結果を提示して中止を訴えた。理由は音声配信のテーマとなるマッカーナン氏のデータを確認できないので、"とんでも" "STAP細胞味がある" からでした。これに対して荒川氏はスペース開催の事前告知が済んでいたため、note読者にわかるようにコメント欄に記載して欲しいとnote記事にした。新田氏側はこの荒川氏の行為に怒った。


付録 1. プラスミドDNA遺伝子配列 解析用ファイル   マッカーナン氏提供

OR134577.1 Pfizer bivalent expression vector BNT162b2, complete sequence

↓ ファイザーの2価 プラスミドDNAの全配列の遺伝子ファイルです。テキスト形式です。遺伝子解析に使用できます。マッカーナン氏が読んだ配列です。リンク

OR134578.1 Modern mRNA1273 expression vector, complete sequence

↓ モデルナの2価 プラスミドDNAの全配列の遺伝子ファイルです。テキスト形式です。遺伝子解析に使用できます。マッカーナン氏が読んだ配列です。リンク


付録2. DNase処理 で起こること

分子生物学の実験をしたことのない人に、写真で説明します

はじめに 用語の説明
ヌクレアーゼ(Nuclease)は核酸分解酵素の総称で、デオキシリボ核酸ないしリボ核酸の糖とリン酸の間のホスホジエステル結合を加水分解してヌクレオチドにします。
RNAを特異的に分解するもの(RNase)やDNAの1本鎖または2本鎖に特異的に分解するもの(DNase)、両方を分解することができるヌクレアーゼもあり、役割は様々です。遺伝子工学で用いられる制限酵素(Restriction enzyme)もヌクレアーゼの一種で、DNAの塩基配列を認識して特異的に切断します。

核酸配列の末端から順に切断する酵素がエキソヌクレアーゼ(exonuclease)で、核酸配列の内部で核酸を切断する酵素エンドヌクレアーゼ(nedonuclease)です。

DNase (ディーエヌエース) はDNAの1本鎖または2本鎖を分解する酵素です。
DNase には下表のように種類があります。

Excel 表

下の動画の左上で、T5 Exonuclease が2本鎖 DNA を消化していきます

DNase によってDNAが消化されるとアガロースゲル電気泳動をしてもDNAが検出されなくなります。4〜8bp以下に断片化されるためです

下図はλ-DNA (レーン1と2) および全RNA (レーン3と4) を,
DNase Ⅰ 処理した(+)または
DNase Ⅰ で処理しないで(-)で,
ゲル電気泳動泳動した。
DNase Ⅰ 処理するとλ-DNA の白いバンドは消失している。ゲルの下方の
分子量の小さい領域にもDNAは存在しない。検出可能な長さのDNA断片が残っていないからである。
これに対して,RNAはDNase Ⅰ 処理の有無に関わらず同じサイズに泳動されている。

フナコシのRNAに混在するDNAを除去するためのキットMessageClean Kitの製品説明ページの実験例

リンク



いいなと思ったら応援しよう!