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2022年 中村哲記念講座「中村哲先生の想いを繋ぐ」を開催

始めに

いよいよ今年の中村哲記念講座「中村哲先生の想いを繋ぐ」が始まりました。アフガニスタンやパキスタンにて医療支援や、農業発展、灌漑活動に取り組み、2019年12月に亡くなられた中村哲医師の意思を次世代に継ぐため、母校である九州大学が2021年3月より様々な企画を実施し、同年の6月~8月に第1回目の記念講座を基幹教育科目の授業として開催しました。この第2回目の記念講座は「アジアにて、世界を、人を考える。私に何ができるか?」というテーマで開催されています。

今年の記念講座概要

昨年の記念講座と同様に、本講座は九州大学の基幹教育総合科目の単位取得授業として、6月15日から全8回、毎週水曜日14:50(九州大学の時間割にて4限)に伊都キャンパスの中央図書館4階きゅうとコモンズで行われます。本講座は、指定した中村哲医師の図書、講義とグループワークを通じて、「中村哲医師の生涯を学び、その仕事の意味を考えることを通して、自分の学びの意味を深める」という目標で行われます(シラバスより抜粋)。今年の記念講座は基本対面で開催する予定ですが、世の中の状況に適応するため、担当教員との相談の上、Zoom越しのオンライン参加も可能となります。
今年の記念講座は、担当教員の鏑木政彦先生の他に、講義セッションでピース・ジャパン・メディカル・サービス(PMS)総院長/ペシャワール会会長の村上優会長、図書出版石風社/ペシャワール会理事の福元満治さん、そして九州大学大学院人間環境学研究院の飯嶋秀治先生が登壇します。またそれぞれの講義に続き、全3回のグループワークと最終発表も行われます。今年の講座概要は以下のポスターにてご確認いただけます。

第1回:ガイダンス

中村哲医師の来歴を紹介している鏑木政彦先生

授業初日の6月15日は、授業の内容や関連図書・資料などについて受講生に説明するためのガイダンスでした。担当教員の鏑木先生は授業内容の説明にて、タリバン政権に対する政策など近年のアフガニスタンでの展開に触れられました。また、3回目の講義を担当する飯嶋秀治先生からは、中村哲医師の活動や生涯について現地に関わった方たちの経験談に加え、「アカデミア(学界)の視点から」も学ぶことができるとお話がありました。続いて、次回の授業(第1回目の講義)に向けて、講演者の村上優会長からの「受講生が講義に来る前にペシャワール会報12号(1987年)を読んでほしい」という事前課題に対し、鏑木先生から「2003年前後生まれの受講生にとっては歴史とも言えるでしょう」とコメントが入り、予備知識として中村哲医師の来歴や支援活動の原点となった1970年代末~1990年代のパキスタン・アフガニスタンなどについて紹介されました。今回のガイダンスでは、今年4月に発刊したペシャワール会報151号の配布や、2021年に日本語と英語版が出版された「PMS方式灌漑事業ガイドライン」に加え、同図書のパシュトウ語・ダリ語版の閲覧も行われました。

4つの言語で用意したPMS方式灌漑事業ガイドラインの閲覧と九州大学図書館の中村哲医師の言葉をモチーフにしたしおりの配布

終わりに

今年は、記念講座期間中に5人のTAがそれぞれ1本ずつ本講座についての記事を投稿する予定です。本投稿に続き、第1・2・3回のグループワーク後、そして全体の振り返りとして最終発表の後に記事が投稿されます。今年の記念講座も、どうぞよろしくお願いします。
 

TAのR.A.

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