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ファイザー製”新コロナワクチン”臨床試験について思うこと

つい先日ファイザー社が、”新ワクチン”を使った臨床試験を開始しました。

この臨床試験のデザインが面白い、、、
面白いというかdeceptiveと思ったので、
試験デザインについてのつぶやきです。

個人的にオモシロイと思ったのはグループ2です

ファイザーによると、
18〜55歳の1420人を対象としたコホート研究
グループ分けは以下。

グループ1 (615人)
◆”今のファイザー社製ワクチン”を2回接種済みの人のグループ
この人たちに1または2回”新しいワクチン”を接種

グループ2 (600人)
◆”今のファイザー社製ワクチン”を3回接種済みの人のグループ
◆この人たちに”今のファイザー製ワクチン”を追加で1回
または、”新しいワクチン”を追加で1回接種

グループ3 (205人)
今までワクチン接種を1度も受けていない人のグループ
◆この人たちに”新しいワクチン”を3回接種

本試験のグループ分けに関して

グループ1について

日本ですでにワクチン接種を2回済ませている方はこのグループに
当てはまるのかと思いきや、もうすぐ3回目を接種する方は
”今のファイザー社製ワクチン”であって、
臨床試験で使われる3回目の”新しいワクチン”とは違うので、
今のところ、日本でコロナワクチン接種をしている人たちで、
グループ1のケースに当てはまる人はおらず、
日本で”新ワクチン”が承認される目処も立っていないので、
今の時点ではあまり関係がないグループな気がしています。

グループ2について

ファイザー社のページでは、グループ2に関して以下のように説明されています。
”Cohort #2 (n = 600): Received three doses of the current Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine 90-180 days prior to enrollment; in the study, participants will receive one dose of the current Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine or the Omicron-based vaccine”

この説明をよくよく見ると、
このグループは2つに分けられると思いませんか?

”今のワクチン”=コミナティ

コミナティ →  コミナティ →  コミナティ →  コミナティ

コミナティ →  コミナティ →  コミナティ → ”新ワクチン”

なぜこの臨床試験では、2つに分けられる、分けてもいいグループを分けずにグループ2としたのでしょうか???

グループ2に関して分かりにくくする意図はファイザーにはなかったかもしれませんが、でも少しdeceptiveな書き方だと私は感じました。

日本で3回目のブースターもファイザー社製のものを接種する方であれば、
コミナティ →  コミナティ →  コミナティ となるので、
今後もし新たに2回目の追加接種が必要となった時に
1番興味深いのはグループ2ですよね。

その際、4回目の接種がコミナティの場合と”新ワクチン”の場合の安全性や効果にはどのような違いがあるかということです。
グループ2に関して今後どのように結果を考察するのかに注目です。

グループ3について

グループ3は今まで、コロナワクチン未接種の人たちのグループです。
この人たちに”新ワクチン”を3回接種するということです。

現実的に考えると、
様々な理由があって、ワクチン接種を今までしていない方・できていない方たちが、今後”新ワクチン”を接種する可能性は少ないと思います。
もちろん、興味深いデータは得られるかもしれませんが、
今現在コロナワクチン接種を数回終えられている方たちには
あまり関係のないグループなのかなと思います。

最後に

オミクロン株やその亜種にも対応できるワクチン開発を
急いでいるファイザーで進行中の臨床試験に関する私の疑問と感想でした。

皆様が健康に過ごせることを祈っています。
Moet

参考文献


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