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Chu Berry – "Chu" (1955)

 Sammy Stewartの楽団に在籍した1929年から、41年に33歳の若さで事故死するまでに、"Chu"ことLeon Berryは戦前のジャズ・ブルース・シーンで輝かしい録音を多く残してきた。37年に行われたダウンビート誌の人気投票ではテナー・サックスの部門で1位に輝き、その豪快かつモダンなプレイはColeman Hawkinsのそれとしばしば比較された。
 1955年にまとめられた『Chu』は、Berryがリーダーを務めたセッションを中心に、Teddy WilsonやCab Callowayの楽団での録音も含んだ充実の一枚である。「Now You're Talking My Language」は37年にStompy Stevedoresを率いた初めてのナンバーで、揚々とした響きが印象深い。「Chuberry Jam」の流れるようなサックスのソロも、モダン・ジャズ誕生前夜とは思えないようなおしゃれさだ。
 CallowayがBerryをフィーチャーしたものでは、ハイテンポな「Come On With The "Come On"」、後年の拡大盤で追加されたバラードの「Lonesome Nights」が素晴らしい。問答無用の名曲「Take The "A" Train」を含め、いずれの曲でもBerryのソロがしっかりと活きている。
 William Steigによるリラックスしたジャケットも本作の人気の理由の一つだ。アメリカの偉大な漫画家であるSteigは『シュレック』の原作者として知られる。