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支援が充実するほど進む少子化。子育ての内的動機づけを奪う高福祉社会

以前少子化って止められないよねって話をしました。なぜなら原因がわからないから。高福祉国家ですら少子化が止まらない。韓国(出生率0.8切った)は1100万円配るって言い出した。

今日ね、ランニングしながらふと思ったの。子育て支援がひょっとして逆効果になってないか?って。

キーワードは内的動機づけと外的動機づけ、そしてアンダーマイニング効果。

内的動機づけって自発的なモチベーション。やりたいっていう気持ち。一方外的動機づけは報酬(もしくは罰)などによるもの。外的動機づけは一時的なカンフル剤にはなるけど長持ちしないっていうものね。

そしてアンダーマイニング効果というのは、外的動機づけが内的動機づけを失わせるというもの。こどものゲームの実験で、報酬を与えたグループは遊びを継続できなくなった。もともと自発的なモチベーションで遊んできたのに、動機が報酬にすり替わってしまったから。面白くなくなって、やる気がなくなるんだ。

子育てって元来自発的なモチベーションで行っていた動物としての営み。貧しかろうが何人も育ててた(しんどいけどね)。それがね。やれ支援だなんだ(議論も含む)で外的動機づけが意識の中に降り注ぐようになってきた。

「子育てって人生でマイナスのイベントである!」って社会が太鼓判押したようなもの(認めないと予算がおりない)。これが潜在意識に刷り込まれる。

外的動機づけの議論をすればするほどに内的自発的モチベーションを奪われるという皮肉なる世界。もうすっからかん。

そして実際に子育てを体験するとたしかに大変。で二人目は?となったら「こんな薄い支援でできるかよ。日本オワタ」ってなる。すでに内的自発的モチベーションは奪われてるんだ。子育ての動機を外部に依存してしまってる。(私の妄想です)

お金配りも悪手かもしれない。仮に300万円の一時金を決めたとして、「え?あの苦労の評価がたったの300万円?全然割に合わない。ふざけないでよ。」って思うでしょう。(私の妄想です)

内的動機づけはすこぶる難しいからね。やるきのない部下を動かすことがいかに難しいかわかるよね。それでも仕事なら報酬(あるいは罰)で動かすのは合理的。

でもね子育てはスケールが違う。子供を持たない人と同じように仕事をして、同じようにアフターファイブを楽しんで、同じように週末は趣味に勤しんで。。。それを叶えつつ子供を育てることができて初めてイーブンになる。1100万円で足りませんよね。

仮に1500万もらったら?それでも内的動機づけが奪われると子育てが苦痛になってしまうだろう(アンダーマイニング効果)。(私の妄想です)

無理もない話ですわ。内的動機づけを完全に奪ったうえで産め育てろ!って無茶な話です。(私の妄想です)


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