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あとぴくんの物語。

お話

ここまでで,物語は終わりです.

お話の要約

伝えたいメッセージ

 この物語を読んでいただいた10人にきっと,10通りの感じ方があると思います.そしてまず,決して,お母さんや友達を非難したり,責めたりするつもりは全くないんですよということをお伝えしておきます.

 あとぴくんは,自分の問題であるアトピー性皮膚炎,体がかゆくて,人前でもかいてしまい,友達に指摘されても止まらず,自分なりに考えて,手をしばって寝てみてもダメ,さてどうしたらいいのか途方に暮れています.
 お母さんは,わが子の立派な成長を願い,今までもこれからも一生懸命です.このままでは将来わが子は困るだろうと,何度もかかないようにと言ってきたのに,言うことを聞かない子に対し,親心は複雑です.母親の肌の強い弱いにかかわらず,親心というものの力はとても大きなものです.
 友達はまぁ基本的に,自分と違うもの,少数派であるものに対して何かしらの反応をするものです.

 これらが,登場人物3人の気持ちと考えられます.

 この関係性が,幼児期,小学校6年,中学校3年,高校3年続くとさて,どうなるでしょう.

 あとぴくんは,いろいろ調べて取り組んではみるものの,皮膚炎がおちついていくこともあれば,うまくいかないものもあり,うまくいったものを続けているのにまた,皮膚炎が悪くなりを繰り返します.
 どうして僕の肌だけ,ほかの友達のようにきれいで丈夫な肌にならないんだということを自問自答し続けますが,答えはどこにも見つかりません.
 最初は,自分以外の何かのせいにできても,多かれ少なかれ,少しずつ自分の心が弱いから,自分に原因があるんだと,自分を責めるようになるかもしれません.誰にもわかってもらえない苦しみ,それを10年20年積み重ね,それでも勉強や仕事,目の前のことを一生懸命頑張らないといけません.
 
 お母さんも一生懸命,それでもうまくいかないあとぴくんの肌問題.あきらめて,距離をおくお母さんもいらっしゃるでしょうし,そうでないお母さんもいらっしゃるでしょう.どちらも気持ちは一緒.ずっとわが子が立派に成長し,幸せになってもらいたい.

 友達は,肌が違うことを気にせず,仲良くなる友達もたくさんいるでしょう.でも,中にはもしかすると,アトピー性皮膚炎の真っ赤な顔,色素沈着の肌,苔癬化し分厚く茶色く変化した肌を醜いものとし,攻撃し,いじめにもつながることもあるかもしれません.
 でもこれは,肌の違いだけの問題ではないこと,大人でも一緒.人間の性としてしょうがないものなのかもしれません.

 もう一度言います.誰も悪いわけじゃない.
 
 それぞれが,ただ,一生懸命.

「アトピー性皮膚炎という病気を,その子からきりはなす」

 あとぴくんが学校で人目をはばからずかいてしまう,手を縛って寝てもすりぬけてかいてしまうのは,決して心が弱く,克己心が低いわけではなく,それは,ただ,アトピー性皮膚炎という病気であるから.

 あとぴくんが,そのアトピー性皮膚炎に太刀打ちできず,自分の心を責めそうになっているのは,

 アトピー性皮膚炎という病気をまだ,しっかりと知らないから.

 お母さんが,あとぴくんが人前で皮膚をかいて恥ずかしい思いをしてほしくない,将来困ってほしくないと願ってかいちゃだめと言っても,それが守られず,我慢できないことに理解ができず,しまいには腹が立ってきてしまうのは,

 アトピー性皮膚炎という病気をまだ,しっかりと知らないから.

 病気をその子からきりはなすために

 そのためのステップを4つ示します.

長くなってしまいました.

詳しくは,次の記事でお伝えします.

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