牧草後編:牧草の種類について
みなさんこんにちは、あくびです👩⚕️🐰
前回に続いての投稿ですが、牧草の種類についてお話していきます。
牧草の種類はたくさんあって、本当に迷いますよね。
ひとまず、受け入れ先で食べさせてもらっていたものを、そのまま…なんて人も多いかと思います。
大抵は、ペットショップなどでも推される牧草も、動物病院でオススメされるものも、
チモシーの一番刈りになるかと思います。
また、前回複数の牧草をブレンドして与えることをオススメしましたが、チモシー以外の牧草って意外と分からないことが多いかと思います。
また、チモシーをあまり食べない子が、どんな牧草からまずチャレンジするといいか、参考になれば幸いです✨
まずは、牧草の種類の前に、成長段階・加工の状態からお話していきます。
一番刈りと二番、三番刈り
よく聞くこの言葉、意味をご存知の方も多いとは思いますが、
これは、チモシーに代表される多年草において、同じ牧草地と種で、収穫した牧草のうち、
新しいものから一番刈り、二番刈り、三番刈り、としています。
二番刈り以降は、一度収穫した牧草の残った茎の部分から育った、再生草になります。
具体的にこれらの何が違うか、というと、栄養価と柔らかさです。
最初に育った一番刈りは、たっぷり土から栄養を吸収して成長したものになりますので、
同じ牧草の中でも栄養価が高く、繊維がしっかと含まれています。その分、茎もしっかりと固いです。
うさぎさんの消化管の運動を良くする繊維がたくさん含まれており、さらに食べるためにしっかりと顎を動かして咀嚼する必要があるため、歯牙疾患の予防に最も効果的です。
これが、一番刈りがオススメされる所以ですね。
逆に、二番刈り、三番刈りの牧草は茎が細く柔らかいものになるので、
歯にトラブルを抱えている子でも食べやすい牧草になります✨
また、一番刈りよりも更に早く、収穫したものを若刈りとして販売しているものもあります。
茎が若く、成熟していない分、茎が多少柔らかく、
また、まだ草自身の成長に栄養が使われていない分、タンパク質がやや多くなります。
他に若刈りは、香りが強いので、嗜好性が高い、という特徴もあります。
牧草嫌いの子、あんまり食べが良くない子は試してみるといいかもしれません。
牧草の収穫時期と、栄養素の関係については、
まず、牧草の成長とともに、タンパク質が減り、繊維が増えるイメージで、
〇番刈りと書いてあるものはその牧草にとって栄養価がベストな成長段階のものになります。
さらに
一番刈りから二番、三番といくにしたがって、再生草なので、タンパク質と繊維双方の栄養が漸減する、
と考えてください✨
シングルプレスとダブルプレス
私たちが普段からうさぎさんに与えている牧草は、
圧縮されて手元に届いているものがほとんどです。
その通常の圧縮がシングルプレスだとすると、さらに強い圧力をかけて圧縮しているものがダブルプレスになります。
シングルプレスは、穂や茎の部分が崩れない強さで圧縮している物になります。
一方で、ダブルプレスは強い圧力で圧縮している分、
穂が崩れている場合や、茎も途中で折れて、短く細かくなりやすい、という性質があります。
うさぎさんの、お腹と歯の健康のためにも、できるだけ長く、たくさん咀嚼のできる牧草を食べて欲しいので、
シングルプレスのものが食べられる場合は、シングルをおすすめします。
しかし、二番、三番刈りの牧草と同様、柔らかく加工された牧草になりますので、
歯が原因で硬い牧草をあまり好まない場合は、ダブルプレスを試してみてもいいかもしれません。
ダブルプレスの牧草は一番刈りの栄養価そのままに、やわらかい牧草を実現できますが、
圧縮により、牧草自体が脆くなっている分、輸送の際にさらに細かくなってしまう可能性もあります。
この場合、繊維の長さ自体がすごく短くなってしまいます。
二番、三番刈りの牧草は、含繊維量は少し減りますが、より長い繊維を保つことが出来ます。
これらは双方にメリットデメリットがあるため、
環境によって使い分けると良いかと思われます✨
生牧草
普段よく目にする牧草は、乾草になりますが、
その生の状態のものです。
ひとえに同じチモシーと言っても、生牧草ではその栄養素性が全く違います。
生のチモシーを例にとると、生チモシーは80%以上が水分になるので、繊維もそのほかの栄養価も、乾草よりは低くなってきます。
したがって、これだけで栄養を賄えるものではないので、
どちらかというと野菜に近いものとして、与えるのが良いかと思われます👩⚕️🐰
野菜と違って普段食べているものなので、与えすぎによる栄養素の偏り(カルシウムの過剰など)は心配せずに与えられるのはメリットですね✨✨
野菜は食べるけど、牧草はあまり食べない子に対して、牧草の前段階として与えることもできます。
以下から牧草の種類についてお話していきます🌱
チモシー
牧草の中の王道ですね。
イネ科牧草の一種で、牧草の中でもさらに繊維が豊富で、タンパク質やカルシウム等も抑えられ、
粗食中心のうさぎさんにとって、主食としてもってこいの牧草になります。
先程お話した通り、問題なく食べられるようであれば、一番刈りが、オススメです✨
アルファルファ
次に市場でよく見かけるのは、アルファルファだと思います。
アルファルファとチモシーの一番の違いは、アルファルファが、マメ科牧草だということです。
同じマメ科牧草の、クローバーにも言えることですが、
これらは、イネ科のものに比べて、タンパク質・カルシウム含量が高いです。
うさぎさんでは、
タンパク質過剰→ 肥満
カルシウム過剰→ 尿石症
を引き起こす原因となります。
したがって、
大人のうさぎさんの主食としては向かず、制限して与えることが推奨されます。
一方で、タンパク質が多く必要なのが、成長期と妊娠期・授乳期です。
子うさぎの間にアルファルファを与えている方は多いと思います。
それ自体は適切な選択ではありますが、大人になるにつれてチモシーに移行していくことを頭に入れておかなければなりません。
うさぎさんは、子うさぎの頃は比較的何でも興味を持って食べてくれますが、大人になるにつれて新しいものを食べることを抵抗します。
アルファルファも嗜好性の高い牧草であるので、いずれ移行させることを考えると、アルファルファ一本で主食として食事させることは、避けた方がいいと思えます。
必要な時期に応じて、チモシーにプラスしてみる感覚で、与えるのが良いかと思われます✨
イタリアンライグラス
チモシーと同じくイネ科の牧草であり、栄養成分はチモシーよりも繊維、タンパク質共に低いです。
嗜好性が高いため、牧草の食べが悪い場合、チモシーと混ぜて与えるのにも、オススメの牧草です。
オーチャードグラス
香りがよく、柔らかい、イネ科の牧草です。
柔らかく食べやすい一方で、繊維質が豊富であるので、固い牧草が苦手な子にオススメです。
クレイングラス
タンパク含量が高い割に、カロリーが抑えられた牧草です。香りが特徴的で、好みが分かれる様です。
バミューダグラス
茎が細く、やわらかい牧草です。
チモシーとタンパク質は変わりませんが、繊維質がやや劣ります。
床材としての使用にも優れます。
細かい牧草を好む子にオススメです。
オーツヘイ(エンバク)
甘く、嗜好性が高い牧草です。
糖質が多いため、ほかの牧草に混ぜて与えることをオススメします。
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まとめ
今回は、牧草の種類について記していきました✨
ほとんどの牧草に嗜好性が高いと、説明されているので、二種類目に迷ってしまいますよね😅
元々、嗜好性が高いために、牧草として流通したので、そうなってしまうこも仕方がないことなんです…
したがって、個々のうさぎさんの好みを探るのが結局のところの一番の近道です🐰✨
私とみぞれくんの、めちゃくちゃ個人的な感想にはなってしまいますが、
チモシー+一種類チャレンジしたい
→ イタリアンライグラス
柔らかい牧草を好む
→ 二番・三番刈りやオーチャードグラス
牧草を食べて欲しい(嗜好性が高い)
→ オーツヘイ、生牧草
痩せぎみ、成長期、妊娠・授乳期
→ チモシー+アルファルファ(ペレットも増やす)
という、イメージでオススメしたいです🐇
これを機に、みなさまのおうちでも、たくさんの牧草を試して見て、うさぎさんの食のバリエーションを増やしてみてください🥰🌱
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