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運動でワクチンの効果が高まる

2022年「British Journal of Sports Medicine」オンラインに掲載された論文によると、運動を習慣的に行っている人は、新型コロナワクチンの効果が高いことがわかりました。

問題
ワクチンの効果を高めるのに理想的な運動時間は、週に何分以上でしょうか?
1、300分
2、150分
3、60分


答えは2
週に150分以上、ウオーキングなどの運動をする習慣がある人は、新型コロナワクチンを打つことで入院を予防できるという効果が85.8%でした。

週に60−149分の運動習慣の人は、72.1%の予防効果
週に60分未満の運動習慣の人は、60% の予防効果

この研究(*)では、合計19万人以上の医療従事者を対象に、医療記録や、新型コロナワクチンの接種状況、医療保険、歩数計や活動量計で記録した身体活動などについて、2年間のデータを調査して解析しました。


軽い運動を1日20分ちょっと行うだけで、ワクチンの効果がより確実になり、新型コロナウイルスの感染で重症化して入院となる確率が大きく下がるということです。

ワクチンを受けても感染して発症する人もいれば、ワクチンを受けなくても発症しない人がいます。その違いは、感染源との接触の頻度や体質だけではなく、日々の生活習慣によるところが大きいのです。

運動だけでなく、ワクチンの抗体を体内に増やすためには、「7時間以上の睡眠」も有効です。

腸内環境を整えるために食物繊維を多く取ったり、体力強化やホルモンバランスの調整のためにタンパク質や良質な脂質、ビタミン・ミネラルを摂るといった食事内容も重要です。

免疫力を高めるために必要な生活習慣を実践することは、ワクチン接種、手洗いなどと同様に、感染拡大を予防する大きな助けとなります。

せっかくワクチンを受けるなら、効果を最大にするために毎日の軽い運動や睡眠時間、栄養の確保を心がけましょう。

Association between regular physical activity and the protective effect of vaccination against SARS-CoV-2 in a South African case-control study (British Journal of Sports Medicine 2022年10月30日)

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