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力強い言葉の数々!「自分の中に毒を持て」

こんにちは、サカモトです。

今回は、岡本太郎の「自分の中に毒を持て」です。

岡本太郎さんは、大阪万博の太陽の塔で有名な芸術家で、先日も東京都美術館で行われている岡本太郎展に行ってきたばかりです。

「芸術は爆発だ」という言葉で有名ですが、展示されていた絵画や彫刻などの作品の数々は、まさしく爆発という言葉にふさわしい勢いのあるものでした。

とにかく、作品から受けたイメージは熱情に任せるまま、勢いで描いた作品のような感じでしたが、この本を読んで、イメージが変わりました。

きちんと、常識を踏まえつつ、あえてその常識に背を向けているのだというのが分かって驚きでした。破天荒さや破茶滅茶さはあえての演技だったんです。

いくつか抜き出しますね。

人生は積み重ねだと誰でも思っているようだ。ぼくは逆に、積みへらすべきだと思う。財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、かえって人間は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわると、いつの間にか堆積物に埋もれて身動きができなくなる。
「自分の中に毒を持て」より
 安易な生き方をしたいときは、そんな自分を敵だと思って闘うんだ。 たとえ、結果が思うようにいかなくたっていい。結果が悪くても、自分は筋を貫いたんだと思えば、これほど爽やかなことはない。 人生というのはそういうきびしさをもって生きるからこそ面白いんだ。
「自分の中に毒を持て」より
無難な道をとり、みんなと同じような動作をすること、つまり世間知に従って、この世の中に抵抗なく生きながらえていくことが、あたかも美徳であるように思われているのだ。徳川三百年、封建時代の伝統だろうか。ぼくはこれを「村人根性」と言っているが、信念をもって、人とは違った言動をし、あえて筋を通すというような生き方は、その人にとって単に危険というよりも、まるで悪徳であり、また他に対して不作法なものをつきつけるとみなされる。
「自分の中に毒を持て」より
ぼくはまず芸術表現の上で、日本の通念とまったく反対な表現をうち出した。その頃はワビ、サビ、シブミで暗くよどんだような色あいの画面でないと高尚な芸術だと思われなかったのに、真赤、真青、黄色、と原色をぶつけ、あいつは色音痴だ、などとさんざん悪口を言われた。
「自分の中に毒を持て」より
 「いまはまだ駄目だけれど、いずれ」と絶対に言わないこと。 〝いずれ〟なんていうヤツに限って、現在の自分に責任を持っていないからだ。生きるというのは、瞬間瞬間に情熱をほとばしらせて、現在に充実することだ。 過去にこだわったり、未来でごまかすなんて根性では、現在をほんとうに生きることはできない。
「自分の中に毒を持て」より

どうです、この力強さ!すごすぎる!

何も分からず書いているわけではなく、きちんと世の理を理解している分、余計にすごみを感じますね。

ときどきはこの本を読み返そうと思います。



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