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この地には龍南山の科学者たちがいる

2020-06-29『労働新聞』5面
日本語への翻訳は投稿者によるものです。

画像:メーデー・スタジアム

われわれは3号校舎で、金日成総合大学副総長のリ・ヒョングァン先生と会った。
彼は、今回、映画編集過程での総合情報化体系と、レーザ多チャンネル多重投影技術を確立した、情報科学部と物理学部、それに科学図書館の教員、研究者など、およそ20名が2.16科学技術賞を受賞したと語った。
今年の2.16科学技術賞授与において、国の最高科学技術賞を獲得した科学者、技術者が、全国で合わせて50名あまりという事実から、受賞者の3分の1以上が金日成総合大学から輩出されたかたちだ。

われわれはまず、2号棟に位置する物理学部へと足を移した。
われわれを出迎えた、院士候補であり、教授、博士のパク・ハクチョル学部長は、情報科学部をはじめとする学内の各単位と協同で開発したレーザ多チャンネル多重投影技術が、まさに近年、朝鮮労働党の指導のもと、時代の記念碑的傑作として作られた、大マスゲームと芸術公演を機に用いられることとなった、最新技術であると説明した。そして、朝鮮労働党では、この技術の研究開発に関する研究課題を、金日成総合大学の科学者を信じて任せたことについて話してくれた。

彼の話を聞いていると、大マスゲームと芸術公演のときの、メーデー・スタジアムの床面と背景台を埋め尽くすような、白頭山天池の爽快な姿と、共和国旗、豊作のりんごなどのような、印象深い場面がわれわれの目にふと流れた。
観衆の感嘆をもたらした、恍惚で神秘的な大規模の名場面には、朝鮮労働党の細心の指導の手が入っており、党の崇高な意志に実践で応える、龍南山の科学者たちの知恵と情熱が込められているのだと考え、感慨を禁じ得なかった。
学部長は、この課題を受け持った光電子研究所のソ・グァンヒョク博士を紹介した。
「この成果は、決して特定の人のものではありません」

博士の思い出深い話は続いた。
大マスゲームと芸術公演にレーザ投影技術を導入することに対する研究課題が提起されたのは、共和国創建70周年(2018年9月9日)を幾月後に控えた、2年前の3月だった。
しかし、メーデー・スタジアムの屋根は、独特な落下傘構造になっているため、投影技術を水平を取って配置することもできず、そうかといって他人の真似をして、水平の梁を作って設置しようとすれば、公演準備の期日には到底間に合わせられない。
党が望むとおりに、大マスゲームと芸術公演を最上の水準で準備することにおいて大きな割合を占める、レーザ投影技術の導入問題をめぐって、慎重な議論が行なわれた。われわれ式か、他人のやり方かという分かれ道で、信頼と期待に満ちた目が金日成総合大学の科学者たちに寄せられたそのとき、彼らの胸に、岩のように入り込んだものがあった。
朝鮮労働党が大事に扱い、押し立ててくれる、龍南山の科学者たちがいながら、われわれの大マスゲームと芸術公演に、他人のやり方や技術をそのまま取り入れることはできないという、固い信念だった。すべてのものをわれわれのやり方で、われわれの頭脳で行なわなければならないという決死の覚悟だった。博士、副教授のキム・フンガン講座長とチョ・ヨンヒさんとともに、チェ・ミョンチョルさんをはじめとする情報科学部の科学者と、チェ・ウンピル、オ・ジュヒョン、パク・ヘランさんをはじめとする知識人たちは、党の崇高な意志を決死貫徹する一心で、知恵と情熱を合わせ、メーデー・スタジアムの具体的な条件に合うレーザ投影技術の案をひとつひとつ見つけていった。彼らが作り上げた案は、ついに一発成功という成果をもたらし、朝鮮の科学者たちが生み出した方式のままでは絶対にだめだと騒ぎ立てていた、外国の専門家たちの中で、驚きを巻き起こした。

映像:大マスゲームと芸術公演「輝く祖国」(2018-09-19)

大マスゲームと芸術公演「輝く祖国」の成功を保障した科学者たちは、この技術を朝鮮式にさらに発展させ、昨年にも大マスゲームと芸術公演「偉大なわが国」と「不敗の社会主義」をりっぱに作り上げ、延べ100回あまりの公演を行なうことに寄与した。・・・

「正直な話、今までに一度も行なったこともなく、見たことすらもないものを、一度で成功させたことは、誇らしくもあり、驚くべきことでもあります。しかし誰もが、絶対に成功すべきものだと、大胆に迫り、取り組みました」
博士の話を聞くほどに、胸が熱くなった。彼とともに、こんな確信が上がってきた。

この地には、龍南山がある。そこには、強力な民族的自尊心と度胸をもち、先端科学技術の要塞を野心満々に占領していく、頼もしい科学者たちがいる。

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