前線新聞を見て

2023-06-14『労働新聞』3面
日本語への翻訳は投稿者によるものです。

戦争老兵の思い出の中には、当時の軍団や師団で発刊されていた前線新聞にまつわる逸話も少なくない。
「勝利のために」「祖国と人民のために」「鋼鉄の隊伍」「鋼鉄部隊」…
新聞の題号を一つずつ追っていくごとに、戦争老兵の目には、前線新聞発刊のために戦う高地を駆け巡った、忘れられない従軍記者の姿が鮮やかに浮かぶ。彼らの中には、少女の身で新聞主筆を担当したリ・ケシム同志もいる。

世界の戦争史を振り返ると、戦争期間に発刊された新聞に関する話は少なくないが、短髪の少女が新聞の主筆として前線で活動した事実は、なかなか見つかるものではない。
20代の若さで軍団新聞『鋼鉄部隊』の主筆となったリ・ケシム同志は、100里(朝鮮で1里は約400メートル)を越す軍団の管轄区域を縦横無尽に駆け回り、兵士の偉勲と鮮やかな戦闘談を取材し、新聞に掲載した。
彼女が書いた記事から百倍千倍の力と勇気を得た軍団の兵士たちは、この少女主筆が作る新聞を銃砲弾のように待ちわびていた。敵に銃弾こそ打ち込めないが、リ・ケシム同志は軍団でも指折りの勇士であり、偉勲者であった。彼女が編集した前線新聞『鋼鉄部隊』は、題号の通りに兵士たちを鋼鉄の勇士に育てる、思想精神的滋養分となった。
戦争の砲火が止み70年が経った今でも戦争老兵は、あの日の前線新聞を思い出し、リ・ケシム同志のような英勇たる従軍出版報道活動家を忘れていない。わが党は、彼らの闘争精神を従軍記者精神として高く評価した。

本社記者

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