見出し画像

ためらいなく、後悔なく

2023-05-29『統一のこだま』
http://www.tongilvoice.com/peoplefirstView/53523
日本語への翻訳は投稿者によるものです。

今日、自慢の息子が家を旅立つ。生まれ育ったなじみの故郷を背に、遠い炭田へと……
大勢の歓送のなかで、徐々に遠ざかるバスに身をのせて旅立つ息子を見送る私の心中は、誇らしい気持ちで溢れていた。
「ヨンス、絶対に英雄炭鉱夫になるんだぞ」
「ヨンス同務、たくさんお手紙ちょうだいね」
遠く離れるなじみ深い顔を、もっと深くしまっておきたいかのように、激情のなかで、探し、ついていく、彼の友人たちだ。

込み上げる熱情、熱い友情がこもった同級生たちの情深い声、その声が数日前、まさにわが家に響いていた。
ある人は鋼鉄戦線へ、ある人は洗浦の草地(大規模牧場の「洗浦地区畜産基地」を指す)へ、別の人は農場へ嘆願するのだと、肩を組みながらお互いの本音を言い合う姿は、誇らしくもあったが、心配も大きかった。
石炭を掘る仕事がどれほど辛いものか、知っているのだろうか。
だが、私のそんな考えは、その日の晩に、息子の強烈な熱意を前にして、すっと消えていった。
「お母さん、いま全国では僕のような青年が、厳しく辛い部門へと嘆願しているでしょう。僕もその隊列に加わって、少しでも祖国のためになりたいのです」
にっこりと微笑む息子の口から突然出てきた言葉。
自らも「社会主義愛国青年」という誉高い名前で堂々と呼ばれたいという激情の声が、心の奥深くで自然にこだました。

社会主義愛国青年!
誉高いその名とともに、目の前には工場や鉱山、農場へと嘆願し、青春の足跡を輝かしく刻む、この国の子供たちの立派な姿がふと浮かんだ。
工事期日を前倒しするために、氷水の中もためらわずに飛び込んだ、三池淵市の青年建設者たち、炉の保守期日を短縮するため、高温で燃え盛る炉の中へと入り込んだ黄鉄(黄海製鉄連合企業所)の青年溶解工たち、不利な自然気候条件でも農場を頼もしく守っている青年分組、青年作業班員たち……
それだけでない。
自らの命を捧げてでも国力強化に寄与する誓いを胸に、知恵と情熱を惜しみなく注いでいる、国防分野の青年科学者もいる。
その通りだ。誰でも、厳しく辛い哨所へ嘆願するときに、心にしまっておいたものは、ただ一つ、敬愛する金正恩元帥が望む愛国青年になるのだという、大きな誓いだろう。
彼が望み、彼が気を使う所に、一番はじめに肩を入れ、あらゆる困難に正面から立ち向かう道が、夢にも恋しい元帥に一番近づける道なのだ!
まさにそれは、こんにち、われわれの青年が持つ世界観であり、真の人生航路を選択できる美しい人生観である。
それで、ためらいなく、後悔なく進むのだろう。
祖国と人民のための小さな成果でも、青年の行なったことだといって一番に喜ぶ、敬愛する元帥、過ちも青年の起こしたことであれば一番に心を痛め、より気を使い、正しい道へと導く彼の、慈愛深く広い懐に自らが抱かれる栄光の日のため、われわれの青年は、最も重い荷物も気兼ねなく背負うことができるのだ。
まさにそうして、私の息子も今日、炭鉱へと旅立つのだ。

私は信じたい。
母なる祖国に熱と光を与える道で、仮に命をささげる最後の瞬間が来たとしても、私の息子は決してためらうことはないだろう。そして私も、息子の選択に対して少しの後悔もしないだろう。
私は、長らく手を振り続けている人々の中に混じり、遠ざかって点のように小さく見える息子に向かって、心の中で叫んだ。
いや、この国の全ての青年に対して、心の奥深くから湧き上がる果てしない思いを叫んだ。

立派である。この上なく頼もしい朝鮮の青年たちよ、わが党の立派な息子、娘たちよ。彼らに敬意を捧げる、もっとも熱烈な挨拶を送る。

投稿者の補足

「嘆願」…困難で骨の折れる部門で仕事することを、自ら請願すること。(『朝鮮語大辞典』)
都市の若者が、地方の農場や炭鉱に行って仕事をする。受け入れ側にとっては労働力が増え、若者にとっては国や党から表彰を受けられる機会が生まれる(必ず表彰されるとは言っていない)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?