見出し画像

創作活動、しなくても実は罪に問われない!

年末年始、きっとこんな悩みを抱えている方が多いと思われます。

「今年はこれといったこと為せてないなぁ〜!」
「来年こそは何かしないとなぁ〜!」

そんな自省の念に駆られている方も多いでしょう。

このモヤモヤ感を楽にする考えをお伝えしたいと思います。

無産は罪に問われない

あらゆるクリエイターが跋扈するこのインターネット社会。私たちは日々、彼らのイラストだの動画だの宣伝活動に晒され続けております。

そんな環境の下で過ごすとどうなるか。
何も為せない自分は無力だ。怠惰だ。何も創らずに消費ばかりするなんて!
この強迫観念から逃げるために創作活動をしているという方も、割合いるのでは無いかと。

ここで、ネット以外の身近な人を想像してみましょう。私の例で言うとこんな感じ。

  • 子育てに追われながらもウィンタースポーツが趣味のパワフルお母さん

  • ジョギングが趣味、家事全般も得意で家庭を牽引する新婚の夫さん

  • 労働に追われる中、夜は人々を癒すためにVRCで撫で撫でに奔走するフレンド

きっとあなたの身近にも、創作と縁は無いのに輝いている方がいっぱいいるはず。彼らを悪人と呼ぶことなど、決してできない。

ならば自分だって同じことが言えるはず。僕たちは堂々と創らない生き方を選べるのです。

創作欲が無くっちゃ仕方ない

そうは言っても、何となく創作したい。なのにできない。それは大体こんな理由でしょうか。

  • そもそも、何も思い浮かばない

  • つい他のことがしたくなる

  • 技術等が足りず、恥ずかしい

  • やったとしても、誰も反応しなくて辛いだろう

共通するのは、創作欲不足ということ。前者2つはそもそも欲が不足している。後者2つは、恥や辛さというハードルを超えるほどには、高い欲が無いパターン。

意欲が無いのは怠惰と言う人がいるかもしれない。しかし、考えてみて欲しい。欲求の無い創作活動なんてそれこそ不健全だ。

食欲が無い時、無理にでも胃袋に物を詰めろというか?睡眠欲が無い人に、眠らないのは怠惰だと言うか?それと同じことである。

無いものは無いのだ。開き直ろう。

僕たちは「べき」の正義に包囲されている

とはいえ、「欲望のまま生きてます」というのは胸を張りにくい。SNSというのは一種の監視社会。「表現者こそが偉い」、「将来を見据えて努力する人はかっこいい」、そんな漠然とした「かくあるべき」の価値観が渦巻いているように感じます。そんなことしなくても、良い人は山ほどいるはずなのに。

ここ数年は特に、プロの制作サイドからの発信も多く目にします。上手くなるにはこうすべき、多くの人に受け入れられるにはああすべき、モチベーションを高めるにはどうすべきだ……。参考になることは多く、確かに貴重な情報なのだけど、あくまでもプロの目線ということには注意したいです。

思い返していただきたい。多くの人にとって創作活動は仕事では無い。余暇活動であり娯楽なのです。自己投資だとしても、投資活動自体が楽しくなければ、長く続くはずが無いのです。

そもそも論、現代人にはやるべきことが多すぎる。本業や学業はもちろん、十分な睡眠に運動に炊事を始めとした家事全般に良質なインプットに身近な家族や友人と過ごして美容に気遣って……。

べきに囲まれたこの世界。余暇にやりたいことをやらずに、いつやるというのだ。

それでも「たい」が残るなら

ここまで読んでもなお、「いいや、それでもやりたいことがあるのです」と思った人なら、きっと手を動かせるはず。

それでも一歩踏み出せない時は、マインドが「べき」に偏っているのではないでしょうか。そんな時は、もっと原始的で短絡的で快楽主義的な「たい」を重視すればいいと思うのです。

自由帳の落書きはやるべきだからやったわけじゃない。何となく楽しくて、描きたいように描いただけに過ぎないのです。

例えば、こんなところに快楽を見出せばいいんじゃないでしょうか。

  • 線を引いたり、音を鳴らすことそのものが楽しい

  • 工程に単調な繰り返し作業があるけど、それに没頭したい気分がある

  • 少しずつ物が出来上がっていくこと自体が楽しい

  • 出来なかったことが出来て楽しい。新しい手法を試すのが楽しい

ここまでくると、もはや消費活動と言って良い意識となります。だけど、種々の心理的ハードルが高い人にとっては、いったんこう思えば楽になれるのではないでしょうか。

低俗に生きていいじゃないか。

まとめ!

べきが溢れ、理性が支配するこの世の中。原始的な欲望を優先していい時はきっとあると思います。

創作せずとも素敵な人は世の中にたくさんいます。本当は何をしたいのか、本能の声に従って、消費活動してるんだってくらいに気楽に構えた方が良いのかもしれませんね。

そんな感じに。私は今年特に何も為せず、でも家族サービスできたからいいかなぁ、なんてふにゃふにゃ悩んだ大晦日なのでした。

誰か一人でも気持ちが楽になれば幸いです。

参考リンク

創作活動という一種の「麻薬」について、その効力と副作用にうまく向き合っていきたいですね。

【雑記】なんで俺は創作なんかやってるんだ?

創作活動の功罪を語っている記事で参考になりました。麻薬という表現が秀逸でした。

一度でも絵とか小説とかを創作してたことのあるオタクって暫く何も創作してないと「何もやってない」って何となく焦りとか虚無感を感じがちだけど世の中の大抵の人は何もやってない日常を生きてるのでむしろ何かを作っていた時期の方が特殊なんだよなぁ。

創作するオタクあるある『しばらく何も創作しないとやってくる焦りや虚無感』を自己肯定感に変える「救われた」「心の荷が降りた」

一度手を出したがために虚無感が出るというのがまさしくあるあるであり、麻薬だなぁと感じられる記事でした。

それでは皆さま、良いお年を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?