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ラブコメ哲学

私はラブコメが好きだ。幾度となくnoteやTwitterでラブコメの話をしてきた。そんな私がラブコメというものを分解してラブコメが面白い理由を考える総決算的な回だ。

「前提」
まず前提としてラブコメには2つある。複数人のヒロインがバトル式で繰り広げる形式(五等分、俺ガイル、とらドラetc…)と主人公とヒロインがマンツーマンでラブコメする形式(高木さん、かぐや様、僕ヤバetc‥)がある。
こでは前者をラブ型、後者をコメディ型と呼ぶ。
最近はコメディ型が多い印象がある。この形式の大きな違いは観てる時のストレスだろう。ラブ型はかなりストレスの要素が多い。誤解や障壁やヒロイン同士の喧嘩など心をすり減らしながら観なければいけない事が多い。一方コメディ型はかなりストレスが少ない。大体その2人は結ばれるしお互いを意識し始めてる時のトキメキはすごい。心の持ちようでここら辺は決めてほしい。

「ラブ型」
まずはラブ型の話をしたい。この形式はヒロインが複数人でバトルを繰り広げる。バトルラブコメは後半で「マジ」のシーンがある。2期や2クール目におおい。ヒロインが泣いたり嘘を付き始めたりする。
そしてラブ型の真骨頂は戦意の表明だ。ふとヒロイン同士が二人になったら「私〇〇君のこと好き。」とか言う。戦火を切ったらサビまではやい。ラブ型は勘違いや嫌な奴の登場とかの障壁が多く精神がメッタメタに傷つけられる。でもオチまでみたら精神が安定するので脳内麻薬があるのだと思う。

「コメディ型」
先程も述べた通りストレスが少ない。コメディ型は坂を自転車で駆けるような爽快感がある。ラブ型はツール・ド・フランスのような険しい道を進む達成感や爽快感がある。コメディ型は結局付き合うのが定石なのでなんの心も用意しなくていい。ただ展開を待つだけ。観終わった跡の喪失感も強いのでこちらもこちらで脳内麻薬が出ている。

「ラブコメの定義」
これはかなり難しい。上記の2つに該当していてもラブコメかどうかは人によって分かれる。ウィキの表記はラブコメと書いてない事があってもラブもありコメディもある作品がおおい。名探偵コナンは青山先生曰くラブコメらしいので成立する。作者が言ったらラブコメとかでもない気もする。それはもはや個人の判断かもしれない。  

「ラブコメから学ぶこと」
これは「自己肯定感」だと思う。ラブコメの主人公は陰キャが多く美人のヒロインと恋愛をする。告白したりデートしたりする段階にお互いの自己肯定感の低さは付き纏う。自己肯定感がある人間はすぐ告白して付き合う。その自己肯定感を逆手に取って織りなすラブコメだからこそ、ドキドキやワクワクがあるのだと思う。陽キャがいい感じになって「じゃあ付き合っちゃう?笑」で片付けられるラブコメなんてつまらないからね。だからこそ学べるものがある。自己肯定感は恋愛においてかなり大切なものだと思える。

「障壁」
ラブコメ(主にラブ型)には障壁が付き物。金持ちの毒親だったり嫌な陽キャだったりと様々な障壁があげられる。これは必要なのかと本気で考えたことがある。必要な障壁は主人公がヒロインを選ぶ時だけと思った。しかしこれらの障壁は主人公目線だけではなくヒロインが主人公の事を考えるキッカケにもなる。だからこういう事件を経て主人公への気持ちを募らせる事が面白さになるのかもしれない。

「楽譜」
学園ラブコメなんかは大体起こる事が一緒でその細かい変化でストーリーは進んでいく。ラブコメは大まかな楽譜をアレンジでよく魅せるピアノの様な物と思う。これを退屈だと思う人もいるかもしれないが全くそうは思わない。ラブコメはストーリーの運びは一緒でもキャラの違いや展開の違いで無限の螺旋を織りなすもので、何本もの選択肢で出来ている。それが一個でも違えば全く違う結末になる。
そんな美しい螺旋がラブコメなのだ。

「変化」
ラブコメの面白い要素としてあげられる、感情の変化についても考えている。主人公とヒロインは最初は赤の他人なことが多い。幼馴染でも割とそうかもしれないが、赤の他人から友達になって意識していく。そんな変化がとても最高。主人公はヒロインの事を自分と比べたら上の存在と最初から卑下したり、考えもしないことがよくある。それでもヒロインは主人公に恋をして主人公は思いを表さなければいけない。ラブコメは意外と好きを全面に出すのは女子の方が多かったりする。主人公は自分なんて…と自己肯定の低さを出して、ヒロインも恋愛なんてしたこと無いから自己肯定の低さを出す。こんな両方片思いみたいな状態がラブコメの面白さであると思う。

「結論」
細かい作品の事を話し始めるとキリがない。でもいつかしたいかも。こんな色んな要素で構成されるラブコメ。結局自分のラブコメ哲学はこんな色んな要素を組みながら美しい演奏を奏でる、音楽の様な物と思う。ジャズ。ジャズコメ。ジャズコメ倶楽部

浪漫飛行へ イン・ザ・スカイ。

ー完ー

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