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田舎町、横浜

暮らしにくい街だなとは思っている。どこまで行っても人、人、人。人がいない場所なんて、西口の帷子川の河川敷ぐらいじゃないか?たまに変な男女共が来やがるけど、おっぱじめないだけマシだと思っている。

高校生として生きるのに困る要素は何もない。都心に出られる電車、やけに多いカラオケ、ちょっと高いけど飽きない数あるラーメン屋、みなとみらいとかいう最高で最悪な街。

みなとみらい、正直嫌いすぎる。なんだあそこ。お役所が「カップルが喜びそうだな〜」と思いながら開発したに違いない。正しいんだけどなそれ。元カノとイルミ見に行ったのもみなとみらいの大さん橋だったし。

田舎暮らしに憧れているわけではないし、今の横浜暮らしが嫌いなわけではないけど、どこか窮屈さを感じずにはいられないのが現状。贅沢な悩みだこと。埼玉県民に怒られてきなさい。



だからこそ、「横浜の田舎」がとても好き。

って書こうとしたら友人に怒られました。横浜に田舎なんて無いらしいです。



「横浜の田舎」。

瀬谷区、泉区、金沢区、緑区、青葉区……

横浜市という名の囲いの中で相対的に田舎と言われている場所のことを言うらしい。私は言ったことがない。今から言うけど。

あの辺って、本物の横浜って感じがしてとても好き。みなとみらいなんて横浜じゃない。人の塊。行きたいという感情が湧くことはなく、誰かに連れていかれるか、行かなければいけないという義務感に体を動かされるだけ。

とある用事があり、緑区、長津田に行ったことがある。

駅に降りた瞬間から好きだった。手狭なロータリー、閑静な住宅街、それを突っ切る、少し交通量の多い道路。郊外ってこういう街のことを言うんだ…と思った。

あのような街が形成されるのって、やはり道路中心かつ、余裕のある土地状況だからなんだろうか。電車で完結する、The住宅地のような駅の近くなんかは、狭すぎる道路で溢れている。

300万人以上が住処にしているこの都市に、郊外感溢れる閑静な街並みがあることは自分にとって驚きで、同時に嬉しいという感情が湧いてきた。



横浜市。

「みなとみらい」、「マリンタワー」、「コスモワールド」。

明かりの消えることがない、煌めいた観光スポットが人々を虜にしている。

その10数km先で、静かな街並みが明かりを消していることを、どれだけの人が知っているのだろうか。



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