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芒種 tension.2023

知らない街の朝が好きだ。

誰も、何も縁がない街に泊り観光ではなく散策をして、そうしてもう一度自分自身がまだ、まだ未熟で何も知らないのだと改めて確認ができるから。もちろん何も知らないわけではない。
故人を偲ぶ為に、過去の栄華を誇る、泣かぬなら殺してしまえ、なんとやら。それすらも、もう今は昔。静かな、ただ静かな平野が広がる街に、彼らは何を求めて、何の因果で血を流して、時代を作ったのか?
シンシンと雪ではなく雨が、もうすでに一歩手前まで来ている季節が豪雨と化してやってくる。彼も、過去の栄華をみて、ここに故人を偲ぶ為に来たのだろうか?
そこで見た景色は今とは全く別だっただろうが、どう感じたのであろうか、そんな途方もないことをこの知らない、街を散策しながら思いを馳せる。
空気の変わり目、匂いがする、そこまで初夏が来ていることを感じさせる。
あれほど、あれほど願い、強く願った何かがこの季節になって私自身の中に亡くなったことを思い出した。過去あれほど欲しがって、願望とでもいうのだろうか、別に手に入れたわけでも諦めたわけでもないのに、まるで嘘のように、空っぽになってしまった。
だからそこ次に、また大いなる、井の中の蛙大海を知らず、されど雪は積もる。

来週あたりまた嵐が、強風がこの国を襲うだろう。判断を下し、僕らは進むことができるだろうか?この惰性で生きて、生きながらえているこの国で確信ではなくとも、今後の5年後を決める、選択せざるを得ない状況に成るだろう。

だからこそ、だからこそ政での利害も含めて、もちろん全てが全て、清廉潔白で見える、透明性がある世の中は美しいかもしれないがけれどもそうならないのは僕らの、人間という生物がそういうものだからと諦めるしかないのかもしれない。

まぁだから何が言いたいかといえば
tension芒種。

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